浅野 一弘氏/マリモでくしろを盛り上げ隊 会長
【2025年8月号掲載】

「ヒートボイス」デビュー30年で10月に記念ライブを開催、文化庁 「100年フード認定」のスパカツ記念曲も
釧路市内で阿寒湖のマリモの世界遺産登録運動を応援する「マリモでくしろを盛り上げ隊」(略称・マリモの会)。その会のテーマソング『トーカリップ』を作詞作曲したのが釧路市観光大使を務める地元人気デュオの「ヒートボイス」で、今年デビュー30年を迎える。
そこでマリモの会の浅野一弘会長とヒートボイスの目黒広幸、伊藤カズヒロ両氏に音楽活動や地域の取り組みについて語ってもらった。
釧路の歌手で初の「大ホール」ライブ
――今年はデビュー30年の節目の年ですね。
伊藤 はい。8月6日に30年を迎えます。
目黒 それを記念し、10月25日に「コーチャンフォー釧路文化ホール」(釧路市民文化会館)の大ホールでライブを開催します。
伊藤 釧路で歌手活動されている方で、この大ホールでワンマンライブをやるのは僕たちが初めてなんです。
目黒 1500人収容の大ホールなので大盛況になるよう気合いを入れて頑張っています。
伊藤 そう。僕たちが初めてなので、30年の節目に金字塔を打ちたてる気迫で準備に追われています。30年を記念して『ベスト ハーモニー2』のCDアルバムも8月6日、リリースする予定です。
目黒 この30周年イヤーで公式のテーマソングが170曲になりました。
伊藤 知人から30年で170曲はギネスものだと言われました。そのうちの1曲に釧路市内の老舗スーパー「あいちょう釧路」のテーマソングがあるのですが、道新に大きく取り上げられ、それがきっかけで遠軽町で9月5日、コンサートを開催することになりました。
目黒 6月19日に「釧路日中友好協会」の総会の祝賀会でライブをやったのですが、北海道日中友好協会の会長がヒートボイスを気に入っていただいて10月25日の30周年記念ライブに札幌から来ていただけることになりました。

浅野 浜中町霧多布のラッコの公式観光キャラクター「きりたん」のテーマソングも手がけましたね。
伊藤 はい。曲名は『きりタウンのきりたん』。浜中町はルパンの町なので、ルパンを意識した曲づくりにしました。
目黒 カズンの漆戸啓さんがアレンジしています。
浅野 釧路のスパカツの曲も手がけましたね。
伊藤 レストラン泉屋総本店の「スパカツ」が今年、文化庁の「100年フード」に認定されました。それを記念しての曲で、曲名は『スパカツ』。
目黒 高校生の頃、よく泉屋のスパカツを食べました。スパカツは釧路のソウルフードで、その曲を手がけられたのは光栄です。
伊藤 アツアツ、ジュージューのスパカツは、僕らの青春そのもの。それが観光の人気グルメになりました。曲は8月6日にサブスクで発信するんですが、釧路市内の北陽高校のダンス部の生徒が曲に合わせてダンスをつくってSNSで拡散して盛り上がっています。
30年培ってきた財産を次の世代につなげたい
――30年を振り返って、感想は。
目黒 ずうっとふたりで活動してきて、あっという間でした。
伊藤 30年間、やってこられたのも浅野会長をはじめ、よい方に出会えたから。僕たちが培ってきたものを今度は次の世代につなげていけたらと思います。
目黒 そうですね。
伊藤 今までは「売れていかなければならない」と自分たちのことで手一杯でしたが、これからは音楽を通して人と人をつなげる役割を担って、釧路という素晴らしい地域を全国、世界に発信していけたらと思います。
目黒 本当に浅野会長には、お世話になっています。
浅野 照れるなぁ。最後にマリモの会のPRをどうぞ。
伊藤 恒例の「マリモナイト」が7月12日に厳島神社で開催されます。もちまきのほか、ヒートボイスのライブも開催され、皆で「トーカリップ体操」を踊ります。
浅野 トーカリップ体操も、全道全国に広めたいです。