株式会社ニトリホールディングス

【2025年6月号掲載】

●札幌本社
【住所】札幌市北区新琴似7条1丁目2番39号
【住所】 011-330-6200

●東京本部
【住所】東京都北区神谷3丁目6番20号
【住所】 03-6741-1111

【URL】https://www.nitorihd.co.jp/

物価高騰、円安跳ね除け躍進、グループロマン改定で〝暮らしの豊かさ〟を世界に

▲インド1号店の店舗エントランス
似鳥 昭雄会長
▲似鳥 昭雄会長

 国内835店舗(3月末時点)、海外213店舗(同)を展開する家具・インテリア業界最大手のニトリホールディングス。

 2024年4~12月期の連結決算で、売上高は6・2%増(前年同期比)の7049億4500万円、営業利益は1・1%増(同)の989億1400万円と増収増益。物価高騰、円安に苦しみながらの躍進は驚異的だ。

 中国や韓国をはじめ、マレーシアやタイ、シンガポールなど、海外での積極的な店舗展開が進められており、昨年4月にはフィリピン、7月にインドネシア、12月にはインドに初進出を果たした。一方、道内でもオホーツクエリアでの出店、室蘭店の移転オープン、札幌中の島エリアの年内開業など、地域経済を支える動きもブレない。今後は中富良野をはじめとした商圏3万人以上の小商圏地域へも積極的に出店していく。

 商品展開に目を転じると、9万9900円と表示された「ドラム式洗濯乾燥機」がとりわけ目を引く。同型機の市場価格、約25万円の半値以下で販売し、〝常識を変える商品と価格〟の家電が極めて好調に推移。家電事業の拡大とともに、売り場面積も拡張している。

 観光客の増加が本道経済活性化には欠かせないという観点から、札幌市都心部を含めた再開発事業や小樽の「オタモイ岬再開発計画」など、かねてから文化・観光振興を含めた地域貢献にも尽力。似鳥文化財団では、文化・伝統の発展や継承を目的とし、2025年7月24日には小樽芸術村5館目となる「浮世絵」を展示する美術館を開業する構えで、さらには、クラシックカーを展示する博物館開業も視野に入れる。

 アジア諸国の友好親善と人材の育成を目的とする似鳥国際奨学財団ではこのほど、ウクライナ避難民を店舗で雇用、支援する取り組みが評価され、法務大臣から感謝状が贈呈。話題を呼んだ。

 また、物価高が続くなか、企業は人材確保に向けた賃上げの動きを活発化させているが、同社は過去最高となった昨年に引き続き、5・51%の大幅な賃上げを実施。消費者のみならず、従業員の生活を守るスタンスも崩さない。その結果、マイナビ・日経の大学生就職企業人気ランキングでは3年連続1位に輝いた。

 2025年は、これまで掲げたグループのロマン(志)『住まいの豊かさを世界の人々に提供する。』を『暮らしの豊かさ~』に改定。
 世界中の人が〝本当の暮らしの豊かさ〟を心から実感する社会をグループで構築していく。