社会医療法人医仁会 中村記念病院
【2024年7月号掲載】
【住所】札幌市中央区南1条西14丁目291番地
【TEL】 011-231-8555
【URL】http://www.nmh.or.jp
「食べて、笑って、おしゃべりして」自分らしい生活を送れるように

脳血管疾患を中心に、脳腫瘍や神経難病、脊髄病変、運動器疾患の患者を対象に、PT55名、OT47名、ST7名、公認心理師1名、柔道整復師1名、リハビリテーション助手5名が、各科医師やリハビリテーション医の指示のもと、リハビリに従事している。
言語療法科(ST)では、脳損傷による失語症や構音障害(発音の障害)、高次脳機能障害、嚥下障害の方のリハビリを行っている。
脳神経外科の専門医やリハビリテーション医、脳神経内科医と連携し、病棟スタッフやPT、OTとともにチームアプローチを実施。嚥下障害では、耳鼻咽喉科医、管理栄養士、薬剤師と定期的なカンファレンスを行いながら段階的に食事の形態を引き上げている。
嚥下障害の人などは誤嚥の際、咳が必要になるため、コロナ禍では周囲への配慮が必要だった。コロナ感染症が「5類」に移行してもマスクの着用は不可欠だ。一緒に鏡を見ながら舌の体操を行うことができないため、写真や絵を見せたりする工夫を行っている。
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また構音障害の人に使う視線の動きでコミュニケーションがとれる視線入力装置「マイトビー」や「50音表」なども、状況に合わせたものを使用している。
「患者様との会話が通じた時や、むせずに上手に食べられた時は、やりがいを感じます。親しい方とのおしゃべりや外食ができるように、コミュニケーション能力や嚥下機能の改善の手助けをしたい」(酒井奈美香・言語療法科科長)