桑園むねやす眼科

【2024年12月号掲載】

【住所】札幌市中央区北10条西15丁目1‐4 ブランズ札幌桑園駅前イースト1F
【TEL】 011-618-5566
【URL】http://muneyasu.sakura.ne.jp

涙、まぶた、緑内障および網膜硝子体の専門治療

竹田 宗泰院長
▲竹田 宗泰院長
田村 唯副院長
▲田村 唯副院長

 緑内障は失明の原因の第1位となっている。同院でも「自覚症状が出現したら末期」という例が後を絶たない。このため、早期に発見して眼圧を下げることが大切だ。
 緑内障の治療は基本となる点眼治療に加えて、レーザーや手術治療も必要になることも少なくない。点眼ではアレルギーやコントロールが困難な場合に外来レーザー治療(SLT:選択的レーザー線維柱帯形成術)を行っている。

 白内障の手術の際に侵襲の少ない緑内障を加えて、点眼を減らすことができるケースもある。進行の可能性が高い場合には、大学病院等と連携するなど、早めの対応を行うことで、目の機能を維持させるように全力を尽くしている。

 一方、涙の治療にも力を入れている。涙は多くても少なくても問題がある。涙の排水管(鼻涙管)がつまって涙が出る場合は、早期であれば涙道内視鏡でチューブ挿入し、内腔を拡張する外来治療を行っている。涙だけでなく、目頭を押して粘液や膿が出るような重症例では、日帰り根治的手術(涙嚢鼻腔吻合術)を行う。治癒率は90%以上である。「普段は大丈夫でも、冷たい風に当たると涙が出る時は、涙の排水管が狭くなってきている可能性があり、目が乾いたり、涙が出る時は、早めに受診してください」(田村副院長)

 網膜の治療では「抗VEGF薬の眼球注射」が加齢黄斑変性はもとより、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、強度近視に伴う新生血管や血管異常に使用されるようになった。眼球注射は即効性が高く、網膜疾患で最も多く使われる治療法となっている。ただ継続治療が必要なことが多く、高額な負担のため使用できないこともあり、レーザー治療や硝子体手術を選択することも必要だ。

 最終的な治療の選択について「患者さんに任せますが、自己判断ができない場合も少なくありません。このため治療選択には分かりやすい説明と謙虚な姿勢を心掛けています」と竹田院長。診断には造影剤が要らない超広角OCTと血管造影(キャノンS‐1)に加え、超広角の蛍光眼底造影(ニデックミランテ)も活用している。

「網膜の病気は放置すると手遅れになり、失明することが少なくありません。早期に発見し、治療することが必要です。早期発見のためにアムスラー (図・参照)を薦めています」(竹田院長)

 手術についてはまぶた、緑内障、涙のほか、白内障、硝子体手術はすべて外来で日帰り手術を行っている。