マリモでくしろを盛り上げ隊

【2023年8月号掲載】

【住所】事務局/釧路市昭和南3丁目9-5 あさの皮フ科クリニック内
【TEL】0154-55-4112
【URL】https://marimo946.com

釧路・鳥取・湯沢3市の姉妹都市60周年で記念ソング『irwak』を作詞作曲

■マリモでくしろを盛り上げ隊会長/浅野 一弘氏(中央)
■ヒートボイス/目黒 広幸氏(右)、伊藤 カズヒロ氏(左)

 釧路市内で阿寒湖の世界遺産登録運動を応援する「マリモでくしろを盛り上げ隊」(略称・マリモの会)の活動が注目を集めている。この会のテーマソング『トーカリップ』を作詞作曲したのが、地元人気デュオの「ヒートボイス」で、釧路市観光大使も務めている。
 そこでマリモの会の浅野一弘会長とヒートボイスの目黒広幸、伊藤カズヒロ両氏にコロナ規制解除で再開した音楽活動や地域への熱き思いを語ってもらった。

アイヌ語で「兄弟姉妹」の意味

――最近の活動で主だったものは。
伊藤 今年は、釧路市と鳥取市、秋田県湯沢市の3市が姉妹都市提携を締結してから60周年になる節目の年なんです。それで釧路市から依頼を受けて、姉妹都市提携60周年記念ソングを今年7月につくりました。
目黒 曲名は『irwak』(イリワク)で、アイヌ語で「兄弟姉妹」の意味です。
伊藤 作詞は目黒、作曲は私で、『冬のファンタジー』で知られるカズンの漆戸啓さんがアレンジに参加しました。
浅野 どういう内容の曲ですか?
伊藤 釧路市鳥取地区の「傘踊り」にちなんで、曲には鈴の音の「しゃん、しゃん、しゃん」を入れて、アイヌのムックリ演奏の世界的奏者である郷右近富貴子さんのムックリも入れました。また和太鼓奏者の真野知也さんの和太鼓も入っています。イントロの1分間が音頭的な和で始まって、次にヒートボイスらしいポップス調になり、エンディングが和の音頭に戻って終わる、という曲になっています。
目黒 歌詞には、鳥取市の方言である「だんだん」(ありがとう)や「わったいな」(すごい)、「かばち」(おしゃべり)、「きなんせ」(来てね)を入れました。実は鳥取市や湯沢市についてはあまり知らなかったので、自分で調べたり教えてもらったことを参考にしながら作詞しました。先程の傘踊りの鈴の音「しゃん、しゃん、しゃん」も歌詞に盛り込みました。
浅野 それは話題を呼びそうですね。
伊藤 作曲した目的のひとつに、釧路市民に姉妹提携のことを知っていただくことがあるので、いろいろなところで歌っていくつもりです。今年20回目を迎える「釧路大漁どんぱく」では、鳥取市や湯沢市の人たちも来釧されるので、10月14日にそこでこの曲を披露する予定です。

釧路厳島神社で「マリモナイト」復活

――コロナの自粛が解除されて、ヒートボイスの活動は再開できましたか。
伊藤 管内や市内のイベントはもとより、町内会のお祭りに至るまで7月、8月、9月と夏から秋にかけてスケジュールが埋まっています。
浅野 マリモでくしろを盛り上げ隊としての活動では、「マリモナイト」が4年ぶりに復活して今年は7月8日に釧路厳島神社の境内で行われました。お菓子を配ったり、餅まきをしたり、皆でトーカリップ体操をやって大盛況でした。
伊藤 ええ。19時にはヒートボイスのライブも行いました。
目黒 釧路厳島神社で、ライブをやったのは15年ぶりだったので、懐かしかったです。

――昨年は、釧路が炉ばたの発祥地であることから「Robata」の曲を手がけ、また釧路地域に道立公園建設のキャンペーンソング『Start』をつくるなど話題を呼びました。
伊藤 炉ばたの発祥の地は釧路だということで、末広町にある「くし炉あぶり家」の若原一恭社長の提案で『Robata』を作詞作曲しました。その取り組みがNHKの全国ニュースなどで報道されて道外の視聴者から市などに「誰が歌っているのか」や「CDはないのか」などの問い合わせが相次ぎ、反響の大きさに驚いています。
目黒 歌詞は人と人のつながりを確かめ合い、新しい人生をスタートさせる内容です。釧路の霧や霧笛も歌詞に入れています。
伊藤 そこで今年の2月15日にこの曲など17曲を収録した9枚目のアルバム『テーマソング・セレクション4』をリリースしました。白糠町の道立公園の誘致については、昨年署名活動が行われ、田中英樹道議や白糠町の棚野孝夫町長が誘致を推進し、現在話が進んでいます。

――コロナの規制解除で、ライブの状況は変わりましたか?
伊藤 解除になって、ライブの良さがよくわかったように思います。観客もライブ自体に価値を見出して参加され、私たちもそれに応えるために心を込めて歌うので、ライブに深みが出たように感じますね。
目黒 観客も存分に楽しんで4年間の穴を埋めようと歓喜していました。
浅野 胸の内に籠っていたものが発散できているのでしょうね。これからも釧路や北海道のために頑張ってください。

浅野 一弘氏

浅野 一弘氏
1964年2月4日生まれの59歳。広尾町出身。旭川医科大学卒。同大、市立稚内病院、国立がんセンター中央病院、釧路労災病院を経て、2004年4月、釧路市昭和南に医療法人あさひ会あさの皮フ科クリニックを開業(理事長・院長)。マリモでくしろを盛り上げ隊会長。

目黒 広幸氏

目黒 広幸氏
1964年8月3日生まれの58歳。白糠町出身。釧路東高等学校卒。釧路市内の釧路コールマイン㈱に勤務。釧路市観光大使。

伊藤 カズヒロ氏

伊藤 カズヒロ氏
1972年3月29日生まれの51歳。釧路市出身。釧路工業高等学校卒。釧路市内の㈱シノハラ園芸に勤務。釧路市観光大使。