森本 光俊氏/サッポロビール㈱上席執行役員 北海道本社代表 兼 北海道本部長

【2022年7月号掲載】

森本 光俊氏/サッポロビール㈱上席執行役員 北海道本社代表 兼 北海道本部長

森本 光俊〈もりもと みつとし〉

1970年11月30日生まれ、東京都出身。51歳。1993年サッポロビール京都支社入社。11年北海道本部道東支社長、13年北海道本部流通第二営業部長、16年本社営業企画部業務GL、20年本社営業統括部長を経て22年3月より現職。

飲食店のキャンペーンと人気商品で北海道に貢献

 今年4月、サッポロビール北海道本社代表に着任した森本光俊氏は、東京都の出身。北海道での勤務経験は、入社以来2回あり、今回の着任で6年ぶり、3回目となる。
 コロナ禍で飲食店や観光事業が低迷しているが、昨今はイベントなどが再開、北海道の経済も少しずつ明るい兆しが見えてきた。
 そこで、6年ぶりに北海道に着任した森本氏に今後の戦略や展望などを聞いた。

「サッポロクラシック」で道内経済を活性化へ

▲「サッポロクラシック」リニューアル新CM発表会(2月28日)

――「サッポロクラシック」が好調ですね。
 6年前の道内勤務の時に比べ、「サッポロクラシック」が以前より強く道民の皆様に愛されていることを実感しました。北海道限定商品であることに加え、今年2月、道産のホップと大麦麦芽を一部使用し、さらにおいしく7年ぶりにリニューアルしました。

 12年連続で缶の売り上げアップが達成できたのも「サッポロクラシック」の価値がしっかりと伝わり、ご愛飲いただいた皆様のおかげだと思っています。

「サッポロクラシック」は、一部物産展などを除き、北海道でしか味わえない商品です。美味しい食材と自然豊かな環境下で味わっていただき、各地から来道されるきっかけづくりや道内経済の活性化につながればと思います。

――コロナ禍で飲食店の対策などは。
 すでに実施しておりますが、道内22市町村の代表的な風景や名産品などの写真を使った「サッポロクラシック」のエリアポスターを飲食店等に掲出し、北海道の魅力発信と外食産業の活性化に力を注ぎ、飲食店様からお褒めの言葉をいただきました。
 今はお客様が足を運んでいただくことが一番。さらにより店内で楽しんでいただけるよう、スマートフォンを使用した「クイズ」に答えると、抽選で「サッポロクラシック」350㎖缶が当たるキャンぺーンを実施します。
 今後も「お酒」を通して、北海道や外食産業を盛り上げていくご提案を続けていきます。

▲7年ぶりにリニューアルした 「サッポロクラシック」

「サッポロ生ビール黒ラベル」でビール再強化

サッポロ生ビール黒ラベル
▲若者に人気の
「サッポロ生ビール
黒ラベル」

――他に〝第2の柱〟となる商品や力を注ぐ商品は。
 2026年に酒税が一本化になります。お客様のニーズに応えるため、弊社は「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の中の「ビール」を数年前から強化してきました。
「サッポロクラシック」同様に力を注いでいるのが、今年4月1日に発売45周年を迎えた「サッポロ生ビール黒ラベル」です。
「開拓使麦酒醸造所」の開業当時からの〝想い〟を一番引き継いでいると言えるこの商品は、味わいのバランスを再調整し、飲みやすくするなど強化をしています。

 また、黒ラベルの世界観を訴求したCMも功を奏し、「★マークが格好いい」など若者からも人気が出ています。
 最近はコロナ禍で人々の集まりが減ったり、デジタルでのコミュニケーションの機会が増えたりしていますが、「乾杯」の時の美味しさや楽しさは、どこにいても変わりません。それらを創出していくことが我々の役目だ思っています。

――今後の抱負を教えてください。
 イベントの開催など、形を変えながら、数年前のコロナ禍とはステージは変わりつつあります。
 今までコロナ禍で活用されなかった自然や食材も多いと思います。
 そうした背景も視野に入れ、弊社のスローガンである「ふるさとのために、何ができるだろう?」に向かって全力で取り組んでいきます。