関 崇博氏/中道リース株式会社 代表取締役社長

【2024年6月号掲載】

関 崇博氏
▲代表取締役社長 関 崇博氏

関 崇博〈せき たかひろ〉

1975年生まれ。北海学園大学経済学部卒。2007年中道機械入社。09年中道リース入社。18年取締役総務部長。常務取締役、専務取締役を経て、22年3月から現職。

ブレない『健全経営』『堅実経営』で中期経営計画〝最高〟のスタート

「モノを変えるだけの組織改革では意味がない。 仕組みや構造にメス」

 主力である輸送用機械の堅調な受注に加え、コロナ禍によって打撃を受けたバス事業部の復調などもあり、極めて好調に推移した2023年。株主配当も創業以来過去最高額を記録するなど、2025年が最終年となる『中期経営計画』を最高の形でスタートした。

 2年目となる24年も〝この流れの維持〟に期待が集まるが、「じっくり、どっしりと構えるだけ。必要以上に気負う必要はない」と変わらぬ冷静ぶりで、今般の円安や急激な金利の変動には「常に注視しなければならない」と分析。

「今は〝攻める〟タイミングではない。投資を控え、情勢を見極める」と、掲げる『健全経営』『堅実経営』もブレることなく、既に終えた第1クォーター(1月~3月)を「順調な滑り出しを切れた」と振り返る。

「特別なことをするつもりはない」というのが『健全経営』『堅実経営』の根幹にあるが、より組織を強固なものにするための改革に対しては積極的で、第2クォーターのスタートである4月には、「スピードを緩める時期に来た」として、昨年開設した中古車輌を専門的に扱う営業3課の部署移管を実施。

「より仕事を安定させるための移管」とし、「向こう2、3年は基礎、土台を作る期間。具体的な目標を設定するつもりもない」

 昨年から取り組む〝筋肉質な組織づくり〟の一環と言えそうだが、組織改革に対して強調するのは「システムに対応する組織に再構築しなければ改革にはならない」といったところだ。
「モノを変えるだけの組織改革では意味がない。仕組みや構造にメスを入れてこそ業務効率化が図られる」という観点からで、中期経営計画のテーマでもある『質の向上』を追求している。

コミュニケーション促進で人材育成

 社員に寄り添う企業風土から生まれる『人材育成』も同社の特徴のひとつ。
「20ほどある委員会や部会に多くの社員が属し、研修や勉強を重ねている」という通り、同社では、社員それぞれが本来の業務とは異なる分野の知識を〝コミュニケーションをとりながら学べる場〟を創出、提供している。

 地方のイベントに団体で参加するケースも少なくないようで、「社員同士のコミュニケーション促進にも効果がある」という。

 会それぞれには予算も組まれており、費用が発生するイベントなどにも参加が可能。「文化的知性や、社会的知性を磨くことができれば、社会人としての〝基礎力〟向上につながる」という想いからだ。

 自身は時期によって月の大半を拠点訪問に費やしているが、社員とのコミュニケーションも大きな〝任務〟と位置付ける。

「人材育成はコミュニケーションの醸成から」
 200を超える社員全ての氏名や出身地はもとより、〝趣味〟まで把握する人間力が、成長を続ける企業の原動力なのかもしれない。

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