株式会社ニッコー
【2021年5月号掲載】
【住所】釧路市鶴野110番地1
【TEL】 0154-52-7101
【URL】https://www.k-nikko.com/
道内食産業の人手不足問題を下支え 高度な自動機械と価値あるサービス
㈱ニッコー(佐藤一雄社長)は、食品加工・食肉加工・農産加工・水産加工向けの自動機械設備を開発・製造・販売を行う食品機械メーカー。形状・重量・寸法等が不安定な食材をセンシング技術やAI技術で機械が自動補正し安定的に処理ができる高度な技術を保有している。
また機械やロボットの動作を制御するモーションコントロール技術やメカトロニクス技術(メカニクスとエレクトロニクスの造語)を融合した特徴的なソリューションを提供している。
これまでに開発した自動機は240種以上で、世界初や国内初の自動機も少なくない。主な取引先は国内では大手を含む冷凍食品、食肉、食品加工、惣菜加工、水産加工、お菓子メーカーなど多岐に及ぶ。海外では中国、台湾、インドネシア、ロシア、北米、カナダへ展開している。
同社は1973年に水産加工機械メーカーとして創業した。94年にはアメリカのロボットメーカーのシステムインテグレータ(SIer)として、業界でいち早く食産業ロボットシステムに取り組み、技術を磨いてきた。昨年までに75案件・134台のロボットシステムを納入し、国内の食産業ロボットSIerとしてはトップクラスの納入実績を誇る。
現在、食産業の生産現場では人手不足が深刻な社会問題となっている。そのため自動化・ロボット化・ITの活用による生産性向上と事業の変革が求められているが、多くの企業では切り口が見いだせていない。
そこで同社は新たに2つのサービスを展開する。1つは「ニッコー・ロボット・ラボラトリー」の開設。道内機械メーカー初となるこの施設では、実際の製品を使いロボットでテストを実施する環境の提供、ロボットシステムを効率的に運用するための前処理装置や過去に製作したロボットハンドの展示、専任インストラクターによるロボット安全衛生講習や資格認定、ロボット操作方法、プログラミング教育を行うなど、ユーザーの従業員育成とロボットテスト環境を提供する。
2つ目は食産業の中小企業を対象にした機械設備の保全プラットフォームだ。これは食産業の現場で稼働している生産ラインを構成する機械設備やロボットシステムの予防保全・保守保全と稼働状況のデータ化と蓄積、帳票化と分析により、現場生産ラインの正常稼働を促し、ボトルネックの可視化と設備稼働率の改善・向上につなげ、企業の収益性に大きく貢献できるサービスだ。
佐藤社長は、
「北海道の産業が持続可能な発展ができるよう、また避けて通れない人手不足の課題をユーザーと正面から向き合いながら解決していきたい」
という。