北海道労働金庫

【2021年8月号掲載】

【URL】https://www.rokin-hokkaido.or.jp

【北海道労働金庫創立70周年】「はたらく人の夢と共感を創造できる金融機関に」

預金残高1兆円超え全道に37店舗を展開

▲出村 良平氏

北海道労働金庫は1951(昭和26)年「北海道勤労信用組合」の創立以来、営利を目的とせず、生活者本位であることを基本に歩み続け、今年5月19日に70周年を迎えた。記念のローン商品やありがとうキャンペーンを展開中だ。

北海道労働金庫は「はたらく仲間の金融機関を創ろう」という想いを実現するため、お互いを助け合うために資金を出し合ってつくられた、非営利が原則の協同組織の福祉金融機関である。生活者本位という姿勢、社会的な役割、暮らしに役立つ商品・サービスすべてがはたらく人の生活の視点から発想されている。

2019年には預金残高が1兆円を超え、21年3月現在、全道に37店舗(インターネット北海道支店を含む)を展開し、預金残高は1兆547億円、貸出金残高は7596億円となっている。

「70周年を振り返ると、様々な厳しい状況に直面しながら、はたらく仲間やご家族の生活支援・幸せのために奮闘し、『金融包摂(全ての人々が必要な金融サービスにアクセスでき利用できる状況を目指すこと)』の実現に向けて努力してきた歴史であり、先人達のご苦労や皆様のご支援により、着実に歩みを進めてまいりました」と出村良平理事長は語る。

新型コロナウイルス感染症に対しては「勤労者のセーフティネットとしての役割・機能を発揮する」ため、経済的影響を受けた勤労者の生活を守るべく、新型コロナウイルス関連特別融資の新設や住宅ローン等の返済条件の変更・見直しに対する受付など迅速に対応を行うほか、来店せずに取り引きしたいというニーズを受け、インターネットで申し込みから契約まで完結できる商品・サービスの充実を図っている。

20年6月にJAグループ・北海道生活協同組合連合会などともに、北海道における新たな協同組合連携組織である「協同組合ネット北海道」を発足させた。「協同組合で力を合わせ、単一の協同組合では解決が難しい課題に対応していきたい」と連携を強化している。

福祉・環境保護など社会的課題に取り組むNPOやボランティア団体への助成を行う社会貢献助成制度は「私たちの〝想い〟がこもったお金が、より良い社会の実現に繋がればとの考えから、活動を続けてきました」と01年度から20年間で829団体に対し、総額1億4471万円の助成を実施し、地域社会の発展に向けた活動を応援している。今年は制度開始20年を記念して「北海道ろうきん社会貢献制度20周年記念誌」を発刊した。

つなぐプロジェクト地域の 団体へ寄付先拡大

また、18年度より「ろうきんつなぐプロジェクト」(預金・各種サービス・ローンの利用1件につき100円、北海道ろうきんATMでの入金・出金利用1回につき1円を北海道ろうきんが拠出して地域に貢献する活動を行う団体への寄付)を実施し、19年度分は昨年11月に道内34団体への寄付を行った。

「地域に根ざし、労働組合や協同組合、NPO、自治体などと力を合わせ、各地域で生活する皆さまの生活向上に寄与する活動を行い、北海道ろうきんの社会的役割を果たしていきたい」と今後も「つなぐプロジェクト」を中心とした社会貢献活動を実施していく。

創立70周年記念事業は「70年間のご愛顧に対する感謝の気持ちを込めて」轟ローンや住宅ローン等キャンペーンの実施、奨学金借換ローンの金利引き下げを含む商品内容の見直し、「つなぐプロジェクト」による地域の福祉団体等への寄付先拡大、小中高校生向けの金融教育教材の作成などを実施する。

「70周年を節目に、ろうきんの原点に立ち返り『はたらく人の夢と共感を創造する金融機関』として、皆さまのためにいかにお役に立つことができるのかを考え、さらに一歩ずつ進めてまいります」と決意を述べた。