イオン北海道株式会社

【2025年6月号掲載】

【住所】札幌市白石区本通21丁目南1-10
【TEL】 011‐865‐4120
【URL】https://www.aeon-hokkaido.jp

札幌市内「西友」9店舗を承継、過去最高3540億円超の売上高、「トップバリュ」など差別化商品を強化

▲イオン札幌手稲駅前ショッピングセンター
青栁 英樹社長
▲青栁 英樹社長

 イオン北海道は、総合スーパーや食品スーパー、ディスカウントストアなど道内184店舗のほか、ネットスーパー・インターネットショップを展開するなど、多様な業態でサービスを提供する総合小売業。

 2024年度は、札幌市内の優良立地に展開していた㈱西友の9店舗を10月に承継し、12月までに全店をリニューアルオープン。札幌市内における競争力の強化を図った。

 さらに新規出店や既存店の大型活性化、節約志向の高まりを受け、「マックスバリュ」の帯広市内3店舗で「ザ・ビッグ」への業態転換を実施。これらの取り組みが奏功し、売上高は過去最高となる3540億1800万円(前期比106・3%)を計上した。

 2025年度は、道内大型商業施設が減少する中、同社に寄せられる期待と役割がこれまで以上に大きくなると考え、総合スーパー事業の再強化に注力。地域の方々が集う、様々な機能を付加したコミュニティ拠点を目指し、地域の発展に寄与すると同時に、社会行事や学校行事の〝買い場〟が少なくなる中、関連商品の拡販やPR、特にキッズ関連やギフトの強化を実施する。

 また館全体の魅力向上を図るため「ディベロッパー本部」を新設。顧客ニーズに合ったテナントの誘致や設備のリニューアルなど、直営・テナント一体となって館全体での集客に努める。

 商品面では、差別化商品の販売を強化し、伸長を続けているプライベートブランド「トップバリュ」はもちろんのこと、イオン北海道オリジナル商品の開発や展開も行う。道内で実施企業が減少しているネットスーパーは、生鮮食品やデリカなど取扱品目を拡大するほか、道内配送網100%を目指し、離島への配送地域の拡大も計画している。

 2021年にリリース以降、順調に会員数を伸ばしているイオンのトータルアプリ「iAEON」は、クーポンの配布や利便性の向上を通じ、利用者数の拡大を進めると同時に、キャッシュレス決済「AEON Pay」の利用拡大にもつなげていく。

イオン旭川春光ショッピングセンター
▲イオン旭川春光ショッピングセンター

 環境・社会貢献活動面では、不要になった食品を店頭回収する活動「フードドライブ」の店舗数を拡大するほか、今年度は株主が参加できる「植樹ツアー」などを予定している。

 物価高や人口減少、新規プレイヤーの進出など、日々刻々と変化する環境に対応し、イオン北海道だからできる活動を進め、「地域のお客さまに愛される店づくり」に取り組む方針だ。