医療法人社団エス・エス・ジェイ 札幌整形循環器病院

【2023年8月号掲載】

【住所】札幌市清田区北野1条2丁目11番30号
【TEL】 011-881‐1100
【URL】http://ssj-h.com

激増する心不全の管理、予防に注力、地域連携による「勉強会」を実施

尾﨑威文副院長
▲尾﨑威文副院長

 尾﨑副院長の専門は、冠動脈・末梢動脈・不整脈のカテーテル治療。近年、心不全の患者が激増している。心不全の原因は多岐にわたり、尾﨑副院長が清田区で実施した疫学調査でも、心房細動(38%)、虚血性心疾患(26%)、弁膜症(15%)、心肥大(10%)で、それら原因の71%に高血圧が合併している。心不全の初期管理は重要だが、心不全の予防も大切だ。

 看護師が心不全療養指導士の資格を取得、心不全の予防から管理まで、シームレスに対応。また地域のかかりつけの先生方と連携、心不全の原因や注意点について「心不全勉強会」を定期的に開催、予防・管理に力を注いでいる。

 心臓リハビリでは、心筋梗塞や狭心症に対する従来のリハビリに加え、心不全に特化したリハビリを実施。心肺運動負荷装置(CPX)を使い、患者の心肺機能に応じた運動処方・リハビリを実践。CPXは、今年5月に自粛要請が解除され、今後さらに充実させる方針。

「高齢化が進む清田区でも心不全の患者さんが増加、〝心不全パンデミック〟が続くと考えている。専門治療とともにその予防に努めたい。私達心不全専門スタッフが協力して、地域の予防・管理に力を注ぎたい」(尾﨑副院長)

尾﨑 威文副院長(おざき たけふみ)

北海道大学医学部卒。北海道大学病院、市立札幌病院救急救命センター、千歳市立病院(救急室長)を経て、2010年3月から同院に勤務。日本循環器学会専門医、心血管カテーテル治療学会認定医。医学博士。