社会医療法人北海道恵愛会 札幌南一条病院

【2023年8月号掲載】

【住所】札幌市中央区南1条西13丁目317‐1
【TEL】 011-271-3711
【URL】http://www.h-keiaikai.or.jp/minamiichijo/

〝心腎連関〟の包括的治療で心不全と腎障害の合併症を予防

土田 哲人院長
▲土田 哲人院長

 心臓の働きが弱まる心不全に腎機能の低下が加わると、生命の危機に陥るリスクが高まる。一方、慢性腎臓病では、脳卒中や心臓病の合併症のリスクが高まる。このように心臓と腎疾患は密接な関係にあり、〝心腎連関〟と呼ばれている。

 従前から専門としている高血圧、糖尿病、脂質異常症の生活習慣病と心不全、狭心症、心筋梗塞の治療に取り組んできたが、さらにこれらの疾患に腎疾患を加えた治療に力を入れている。

「心不全に腎障害が合併すると双方が増悪因子になり、治療が難しい場合も多い。心腎連関の包括的治療に努めたい」と土田哲人院長。

 慢性腎臓病の患者には、教育入院を含めた加療・生活指導を行い、透析患者には、血液透析・腹膜透析のほか、将来に備えて腎移植の登録など幅広い選択肢で指導・管理。

 また「セカンドオピニオン外来」(毎週金曜日・午前)を開設、心臓病と腎臓病の治療相談にあたる。土田院長は、日本サルコイドーシスの学会理事で、心臓サルコイドーシスの患者にアドバイスも行う。

 2020年7月に新病院が完成し、札幌市内でも有数の広い透析室(最大210名収容可)と、131平方㍍のリハビリ室を設置、心臓・腎臓のリハビリを推進する。

土田 哲人院長(つちだ あきひと)

札幌医科大学卒。米国サウスアラバマ大学留学、札幌医大付属病院(講師)、JR札幌病院(副院長)を経て2021年より現職。日本内科学会認定内科総合専門医・指導医、日本循環器学会認定循環器専門医・FJCS、日本心臓病学会上級心臓臨床医(FJCC)、札幌医科大学医学部/大学院臨床教授。医学博士。