将軍ジャパン

【2025年10月号掲載】

【住所】北海道江別市萌えぎ野西29-15
【TEL】 011-380-2362
【URL】http://shogun.bz/

全国的にも珍しい十割更科など3種の麺から選べる
将軍ジャパンが江別市野幌に「そば処 将」をオープン

▲「そば処 将」の店内と丹波孝司社長

 理美容とヘアカット専門店を中心に全国に200店舗超を展開する将軍ジャパン(本社・江別市)は9月4日、国道12号線沿いの「ポポラマーマ江別野幌店」に隣接して新たに「そば処 将」をオープンした。北海道産のそば粉を使用し、全国的にも珍しい十割更科など自家製麺のそばを提供する。

創業者杉本好法氏の長年の思いを実現

▲江別市野幌の中心部で同社の理美容店などと隣接しているため効率の良い運営ができる

 事業部制による組織運営を行う将軍ジャパンは、その一つの飲食事業部で「ゆであげ生パスタ」の「ポポラマーマ江別野幌店」を2007年から運営しており、幅広い客層から支持を得ている。

▲「ざる」と「もり」は同一料金としている

「そば処 将」は同社にとって初めて「そば」をメインにしており、創業者で現会長の杉本好法氏の長年の思いを実現した店舗だ。杉本氏の生家は十勝管内清水町で酪農を営む一方で、そばの栽培も手掛けていたため、幼少期から身近に存在した食べものだった。事業を始め、「いつかは、そばの専門店を」と構想を温めてきただけあって、いくつもの特徴がある。

 大きく二つのうちの一つは、そばをメインにした店舗では珍しく、3種類の麺から好みに応じて選べること。

▲券売機で好みの麺を選べる

 丹波孝司社長はこう話す。
「十割更科は季節に応じた北海道産のそば粉と水だけを使用し、小麦粉は一切使っていません。つるりとしたのど越しと食感、ほのかな甘味を堪能できます。一方で、そばの実の甘皮を曳きこんだそば本来の香りや風味が際立つのが十割藪です。そば粉は『北の里』を使っています。こちらの2種は注文を頂いてから製麺いたします。

 もう一つが、北海道産のそば粉『ふる里』と江別産の小麦『ユメチカラ』を使用した二八そば。そば殻も曳きこんだ太めの麺は力強い風味が感じられます。温かいそばにおススメです」

 これらの3種類は、券売機で購入する際に選べる。また、老若男女の多様な客層を想定しているため55種ほどのメニューを用意しており、比較的若い方が好む「つけそば」や、そば以外にもカレーなどのごはん類も提供している。

徳川家献上醤油を使用「そばつゆ」のこだわり

 そして、二つ目の特徴が、かえしの「そばつゆ」のこだわりだ。渡島管内八雲町の服部醸造の醤油をベースとしているのだが、服部醸造は1927(昭和2)年の創業の際に、先祖代々が尾張藩に仕えていたのが縁で、徳川家から屋号を賜ったというエピソードを持つ歴史ある醸造会社。「そば処 将」では、その徳川家への献上醤油を使用しているほか、「つけそば」の味噌も伊勢神宮に奉納した徳川味噌を使っている。

▲グループや複数人数は小上がりでゆっくりと

 こうした「徳川将軍家」とのつながりと、同社社名から「将」というネーミングに至ったようだ。

 このほかの食材も、可能な限り北海道産を使用している。米は全て「ゆめぴりか」、納豆も道産ユキホマレ大豆を100%使用、鶏肉は「知床鶏」、豚肉は上富良野産「地養豚」、鴨肉は滝川産「チェリバレー種」、牛肉は「北海道別海牛」、舞茸は厚沢部産「生まいたけ」、卵は江別太田農場の濃厚卵だ。

 当面は無休。全20席で小上がりも完備している。