医療法人徳洲会 札幌徳洲会病院

【2023年7月号掲載】

【住所】札幌市厚別区大谷地東1丁目1‐1
【TEL】 011-890-1110
【URL】http://www2.satutoku.jp/

新たな血液内科開設で専門医による最先端の医療を提供

 札幌徳洲会病院は2023年4月、安達正晃医師の着任に伴い、新たに血液内科を開設。血液疾患の治療を開始した。

安達 正晃医師
▲安達 正晃医師
血液内科診療部長

 血液疾患は、血管内に流れる血液細胞やリンパ節、骨髄に異常が生じる病気で、主に白血病や悪性リンパ腫が代表的である。血液細胞は免疫に重要な機能を担っていて、異常をきたすと感染症に対する抵抗力の低下を招く。がん細胞自体が炎症を引き起こすこともあり、発熱の症状から血液疾患が発見されることも多い。また関節リウマチなどの膠原病が背景に発熱している場合もある。

 一方で自覚症状がなく、検診で血液異常が指摘されるケースも存在する。

 診断では、通常の感染症による発熱か、血液疾患によるものかを膠原病などの除外診断も行いながら鑑別して行われる。

 同院は血液疾患の中でも「多発性骨髄腫」と「アミロイドーシス」の2つを得意としており、これらは診断に苦慮し手遅れになることが多い疾患であるものの、臨床経験が豊富な医師による速やかな診断と長期間安定した継続治療が提供可能だ。

 血液疾患の治療には他科との連携が欠かせない。院内には透析センターを有した腎臓内科、呼吸器科、循環器科、消化器科、整形外科、一般外科、形成外科、歯科口腔外科、脳外科、眼科、皮膚科、泌尿器科などの診療科がある。各科の医師、特殊なスキルを持つ特定行為看護師やがん化学療法専門の薬剤師などとも密に連絡を取り合うことで、重篤な患者も安心して最先端の治療が受けられるよう努めている。

 外来診療は安達医師のほか、ベテラン医師による2人体制。診療日は平日が基本であるが、仕事などで2次検診が困難な患者に対応するために土曜日(午前中)の受診体制を整え、便宜を図っている。

▲札幌徳洲会病院

 安達医師はリウマチ登録医の資格も有し、患者が膠原病と診断された場合は治療まで一貫した診療を行う。また、米国(フィラデルフィア)で慢性リンパ性白血病に関する研究にも携わり、年に数回、全国各地の講演で慢性リンパ性白血病についての最新情報を発信。迅速かつ的確な診断や安定した予後の治療、豊富な診療経験で全国的に知られている医師でもある。

「当科は幅広い血液疾患を診療しています。血液疾患の治療は日進月歩です。常に情報をリニューアルして最新の情報に基づいた治療を行い、ハイレベルで安心できる医療を提供することで、患者様に感謝されるように尽力していきたい」(安達医師)

安達 正晃氏(あだち まさあき)

札幌医科大学卒。札幌医科大学医学部付属病院の研修医を経て、函館五稜郭病院、米国ウィスター研究所(ポスドク)、札幌ひばりが丘病院副院長、札幌社会保険総合病院(現JCHO札幌北辰病院)診療部長、23年4月より現職。日本血液学会血液専門医・認定医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ財団登録医。