札幌学院大学

【2022年11月号掲載】

【住所】新札幌キャンパス 北海道札幌市厚別区厚別中央1条5丁目1-1
【TEL】 011-386-8111 (代表)
【URL】https://www.sgu.ac.jp

札幌学院大学の2キャンパス体制、利便性生かし活発化する社会連携

河西邦人学長
▲河西邦人学長

 江別、新札幌の2キャンパス体制が始動した札幌学院大学。創立時の理念を現代版にアレンジしたリブランディングを2020年に行い、大学を一言で表現するタグライン「One life, Many answers」(ワンライフ・メニーアンサーズ)を開発した。「答えは一つではなく無数にあるから、挑戦を繰り返して答えを見つけよう」というメッセージのもと、新札幌キャンパスの利便性の良さを生かした社会協働・連携が活発化し、河西邦人学長は意欲的に教育改革に取り組む。

新札幌キャンパス
▲2021年4月にオープンした新札幌キャンパス

 河西学長は2019年に就任。その後まもなく新型コロナウイルスの感染拡大で授業や説明会のオンライン化などに追われたため、自身が掲げた教育改革になかなか着手できずにいた。最近になって、政府のウィズコロナ政策による行動制限の緩和を受け、少しずつ動き出している。
「方針転換で今年4月からほぼ対面授業となっています。江別キャンパスも新札幌キャンパスも学生の登校で友人たちとの生き生きとした交流が見られ、その姿を励みに教育改革にも力を入れて取り組んでいきます」
 と河西学長は語る。

学生が企画立案した一日学生体験が好評

心理学部学生のボランティア活動
▲心理学部学生のボランティア活動

 21年にオープンした新札幌キャンパスは利便性の良さを生かして、行政や企業、市民団体などと連携、協働していく場所となっている。学生は多様な人たちから実践的な学びと多くの刺激を受けているようだ。

 その一例が、7月2日の「一日学生体験」である。新さっぽろ副都心商店会とのコラボで実現したもので、サンピアザ・カテプリ・デュオの3商業施設のフェアで20組40人にプレゼントされ、応募者は定員の5倍に達する人気ぶりを示した。
「今年2月に実施したビジネスプランコンテストで、マーケティングを学ぶ学生たちがゼミを通じて地域活性化を目的にした企画案を提案、そこから新札幌副都心開発公社さんと連携し、販促キャンペーンの商品の一つに盛り込んでくださったのが経緯です。

 模擬講義やキャンパスツアー、レクリエーション、ランチ体験といった内容。お年寄りからお子様連れの方まで幅広い層の方に楽しんでいただき、学生たちも感激しました。
 地域社会の問題や課題に、企業などと連携しながら解決していく。その理論を大学で学び、社会の中で試していく。成果を得て、自分自身の学びを深めていく。そのような教育が私の理想の一つです」
 社会連携の話題をもう一つ。交雄会新さっぽろ病院(旧記念塔病院)の移転に伴う心理学部学生のボランティア活動だ。

 同病院は、新キャンパスに近い再開発事業が進む街区へ7月に新築移転。その様子を学生たちが撮影・記録し、病院側にとても喜ばれたという。
 心理学部は今年4月に新札幌キャンパスに移転し、開設以来人気が持続している学部だ。国家資格の公認心理師や精神保健福祉士の受験資格に対応しており、医療・福祉施設は身近な存在である。再開発でますます医療機関が集積する新札幌地区の企業・団体や隣接する札幌看護医療専門学校との連携やコラボは今後さらに期待される。

 江別キャンパスの学部では、人文学部人間科学科で20年度から始まった新カリキュラムの評判が特に良い。すべての人が尊厳を保ち、支え合って生きていける「共生社会」を担う人材を育てることを使命とする。今年4月から動画配信「学びのるつぼ~人間を科学する」を始めている。

陸上競技部駅伝チーム伊勢路の全日本大会へ

陸上競技部のユニフォーム
▲ブランドカラーの「SGUイエロー」に
リニューアルした陸上競技部の
ユニフォーム

 前述したブランディング事業に関しては、この6月に陸上競技部がチームウェアを一新。新たなブランドコンセプトに合わせたイエローとグレーを組み合わせたユニフォームとなった。

 駅伝チームは北海道大学駅伝で5連覇を果たし、伊勢路を舞台にした11月の全日本大学駅伝に駒を進めた。29回目の出場となる。

 駅伝やソフトテニス、弓道など「強い運動部で技量を磨きたい」と全国から学生が集まり、教育面でも法学検定試験で合格者数全国1位となった法学部法律学科は、4年生の3割が公務員として就職するなどキラリと光る分野がいくつもある。