帯広市川西農業協同組合

【2026年1月号掲載】

【住所】帯広市川西町西2線61番地1
【TEL】 0155-59-2111
【URL】https://www.jaobihirokawanisi.or.jp/

足助博郁氏が組合長に就任、有塚前組合長の功績引継ぎ、「十勝川西長いも」の普及に注力

足助博郁組合長
▲足助博郁組合長

 有塚利宣前組合長の逝去により、足助博郁氏が25年3月、新組合長に就任した。
 足助組合長は、帯広市出身。帯広三条高校卒。卒業後は川西地区で就農。99年から帯広市川西農業協同組合の監事、02年から理事、08年から代表監事を務めた。

 真面目で謙虚な人柄で、有塚前組合長を〝育ての親〟と尊敬する。
「有塚前組合長が残された功績を組合員、職員と一緒になって一歩ずつ確実に進めていきたい」と足助組合長。

 同組合は「十勝川西長いも」の普及に精力を注ぎ、HACCPやSQF認証を取得するなど、徹底した品質管理で海外の信頼を得、農産物輸出の先進事例を確立。16年地理的表示(GI)保護制度に登録され、十勝川西長いもを日本を代表するブランドにまで成長させ、国内外に十勝の認知度を高めた。

▲十勝川西長いもを主原料とした「宇宙日本食」

 また「宇宙食」への取り組みにも力を入れ、㈱極食と共同開発した十勝川西長いもを主原料とした「宇宙日本食」6品目がJAXA(宇宙航空研究開発機構)に認証され、大西卓哉宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッションで初搭載された。

 21年9月には農協職員の赤坂憲一さんがJAXAに出向、JAXA筑波宇宙センター(茨城県つくば市)の宇宙飛行士健康管理グループに勤務、宇宙食を開発する企業と連携して宇宙に滞在する日本人飛行士の食に関する業務を遂行した。

 さらにITを駆使した農業の労働力不足解消を目的に、24年7月には初の「スマート農業」の実証事業(総務省「令和6年度地域デジタル基盤活用推進事業」)を開始。「ローカル5G」などの通信環境を整備し、ドローンを活用した長いもの病斑判定や無人ロボットトラクター4台の同時制御による馬鈴薯栽培の省力化に取り組んでいる。

▲農業ドローンのオペレーター講習

 ドローンで撮影した高解像度画像は、人工知能(AI)で分析し、長いもの病斑判定結果を農家に即時に通知、小麦の登熟度合いや倒伏割合についても同様に確認できる。

 また「ローカル5G」のほか、1㌔先まで通信可能な「WiFiHaLow」を整備し、畑でロボットトラクターを制御。この事業には帯広市や帯広畜産大学、日本電気(NEC)など19団体が協力している。

 一方、地元特産の加工食品の開発・販売にも注力。地元特産の長いもと小豆を使った「長芋麩」と冷凍の「帯広かわにし小豆まんじゅう」を24年9月に販売。2商品とも帯広物産協会が開発に協力し、同農協の女性部が監修した。
「今後も十勝川西長いもの普及や新商品の開発、宇宙事業、スマート農業などに力を注いでいきたい」(足助組合長)