株式会社北見コンピューター・ビジネス

【2024年2月号掲載】

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窓口業務支援システム「らくまど」で〝書かないワンストップ窓口〟を推進

▲書かないワンストップ窓口の実現による解決の一例

 デジタル庁が2023年にガバメントクラウドを利用した「窓口DX SaaS」の取り組みを始めたことで“書かないワンストップ窓口”の全国展開が加速しそうだ。
 その先鞭をつけたのが北見市。市と北見コンピューター・ビジネスが共同で開発した「窓口業務システム」の活用によって実現し、このシステムをパッケージ化した製品が「らくまど」だ。

 北見市の窓口業務改革により実現した“書かないワンストップ窓口”は全国から注目を集め、今も視察に訪れる行政や議会関係者は少なくない。
“書かないワンストップ窓口”とは、まさにその名の通りだ。ロビーには役所によくある記載台がない。住民票等の交付申請を受付する証明窓口は、職員が来庁者の本人確認を行った後、用件を聞き取って一緒に手続きを進めるため、来庁者は印刷された書面を確認し署名するだけで手続きが完了する。

 また、引っ越しなどの住民異動の窓口では、他の課の手続きもほぼ1ヵ所で終えられる。
 来庁者にとっては「書かない」「待たない」「回らない」窓口となっており、市役所職員にとっても業務の効率化や、サービスレベルの標準化につながるメリットがある。

 北見コンピューター・ビジネスは1997年に設立した。クラウド型公共図書館システムやクラウド型ホテルシステムなどの各種システム開発やシステムコンサルティングなどで実績を重ね、北見本社のほか、札幌支店、東京事務所も構えている。

 これまで同社の窓口業務システムを導入したのは全国で計15自治体(23年11月現在)にのぼる。
 道内では北見市のほか、岩見沢市、紋別市、三笠市、深川市、富良野市、登別市。道外では深谷市、越谷市、東久留米市、見附市、浜松市、藤枝市、加古川市、鹿児島県長島町だ。

 さらに、見積りの依頼や問い合わせは多数あり、24年は導入自治体が大幅に増えると予想される。加えて、政令指定都市(浜松市)でも実績をつくったことから、今後は他の大規模な自治体からも関心を集めるとみられる。

 北見コンピューター・ビジネスは23年6月にデジタル庁の「自治体窓口DXSaaS」の提供事業者として採択された。「らくまど」は商標登録の出願を済ませている。
「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化の実現」を旗印に、さらなる営業基盤強化や技術の進化のため、エンジニアのU・Ⅰターンを含めた中途採用なども積極的に進めていく方針だ。