医療法人社団医修会 大川原脳神経外科病院
【2022年2月号掲載】
【住所】室蘭市寿町1丁目10番1号
【TEL】 0143-44-1519
【URL】http://www.isyuukai.jp/ohkawara/
コロナワクチン接種協力は医療者としての使命
人・まちに寄り添う積極 的貢献活動で地域に活力
24時間365日、さまざまな脳神経疾患に対応する大川原脳神経外科病院(大川原淳理事長)。胆振日高管内初となる脳卒中専用の治療病棟「脳卒中ケアユニット」(SCU・4床)や、高度な画像で治療精度を格段に上げる「血管撮影装置」などを備え、2020年の手術実績は215件(血管内手術74件)にものぼる。
具体的な治療内容に目を向けると、極めて緊急性が高い〝くも膜下出血〟の治療では、開頭によるクリッピング術と血管内治療であるコイル塞栓術を実施。患者の状態や動脈瘤の形状、箇所など、
状況に応じた治療を行う一方、脳梗塞(脳塞栓)の治療でも、患者によってカテーテルで血栓を除去する『血栓回収療法』を実施。足の付け根からカテーテルを挿入し、血栓を除去、血流を再開させる治療法で、手術時間は30分程度。画期的な低侵襲治療として定評だ。
リハビリテーション部では、ロボットスーツHAL〝単関節型〟〝下肢両脚型〟に続き、道内初となる帝人ファーマ社製上肢用ロボット型運動訓練装置「ReoGoⓇ‐J」を導入。代償機能の獲得だけでなく、患者の機能改善も視野に入れたリハビリを行っている。
また、「医療を軸に地域社会に貢献する」という理念の通り、地域に寄り添った活動を積極的に展開するのも同院の大きな特徴。
20年には、室蘭市内の全17小・中学校に検温センサーを寄贈し、コロナウイルス感染拡大防止に奔走した一方、21年は医師や看護師不足によって停滞するワクチン接種の加速に全面協力。
「診療科目の有無は問題ではない。疫病に立ち向かうのが医療に携わるものの使命」(大川原理事長)という観点から、市や商工会議所が行う集団接種に協力を申し出、病院に隣接する室蘭市地域包括支援センターことぶきを会場に約7000人に接種を行った。短期間で7000人もの接種を可能にしたのは、スムーズかつスピーディーな接種を行えるために同院が作成した独自のマニュアルによるところが大きい。
さらに、コロナ禍を背景に受け入れ中止が顕著な教育インターンシップにも尽力。事前にPCR検査を行うなど、安全性に配慮した上で高校生に貴重な学びの場を提供したほか、「〝安心〟して子どもたちが遊べる場を創ってあげたかった」として、9月からは病院隣に位置する公園の命名権を取得。細かなメンテナンスを定期的に行うことで、子どものみならず、保護者にも安心を提供している。
医療機関としての役割だけでなく、地域に寄り添う多岐にわたる貢献活動が、〝身近で親しみある病院〟を一層強くしている。