帯広信用金庫
【2025年7月号掲載】
【住所】帯広市西3条南7丁目2
【TEL】 0155-24-3171
【URL】http://www.iaijoshi-h.ed.jp/main
支援体制の強化と課題解決力の高度化で、十勝の事業者に寄り添う信金へ

帯広信用金庫(髙橋常夫理事長)は、急速に変化・多様化する顧客のニーズや課題に対応するため、組織体制の見直しやコンサルティング機能の向上に取り組んでいる。
同信金は、2025年度下期に新たなエリア制へ移行する。現在のエリア制は、十勝管内の営業テリトリーをエリアとしてグループ化し、エリアの中心となる「コア店」、その他の店舗を「エリア店」として、いずれも預金・融資・渉外の機能を有しながら店舗間の協力体制を構築している。新たなエリア制は、エリア店の融資渉外担当者を「統括店」(現コア店)に集約し、フルバンキング機能を有する統括店、預金等の窓口業務に特化したエリア店の2つに店舗機能を分け、店舗ネットワークの強化によるエリア一体での店舗運営を実施する。顧客の利便性を確保しつつ、店舗機能の見直しや経営資源の集約化を進める考えだ。
併せて今年4月、新たなエリア制の確立に向けて、本部フロント部門として「地域サポート部」を新設。営業店サポート機能の更なる高度化を図り、個人・事業者・地域の相談・課題をワンストップで解決できる態勢の構築が狙いだ。
同信金は、取引先の本業支援として6体制(経営支援・創業支援・経営改善支援・事業承継支援・販路開拓拡大支援・人材マッチング支援)を整え、営業店・本部が一体となって地元事業者を徹底支援している。本格始動となって3年目となる人材マッチング支援は相談件数が年間200件を超えているほか、事業承継支援では人材マッチングと連動し、後継者候補となる人材の供給にも力を注ぐ。

2017年に開設した結婚相談所「おびしんキューピット」では、今年5月で同所を通じて結婚したカップルが52組、そのうち19組にベビーが22人誕生している。また、十勝管内全19市町村やJA等の各団体と連携協定を締結し、地域と協力してオール十勝で出会いの場を創出している。
2023年1月末に閉店した地元百貨店「藤丸」の再生に向け、仮設商業施設「藤丸パーク」が今年7月に本店ビル隣の同信金が所有する敷地内に開設される。髙橋理事長は、「公共インフラとも言える藤丸が一定規模で再生し、都市機能を復活させることは、十勝・帯広が持続可能な地域であり続けるための必須の要件であり、可能な限り支援・協力する」と話す。
また4月より同信金は、新たな中期経営計画をスタートさせた。策定にあたり、将来組織の中核を担うことになる30代の職員をメンバーとする「次世代経営小委員会」の提言を受けた。「Connect&Create~つなぐ、創る、十勝の可能性~」をメインテーマに掲げ、「地域・お客様、金庫、職員」の期待・ニーズにしっかりと応え、十勝の持つ可能性を最大限に引き出していくことを目指す。
「来年の創業110周年に向け、長年にわたる地域からの支持・応援に感謝するとともに、仕事を通じ十勝の繁栄に貢献する誇りを『おびしんプライド』として強く抱き、地元十勝の持続的な発展を支援していきたい」(髙橋理事長)。