桑園むねやす眼科

【2023年5月号掲載】

【住所】札幌市中央区北10条西15丁目1‐4 ブランズ札幌桑園駅前イースト1F
【TEL】 011-618-5566
【URL】http://muneyasu.sakura.ne.jp

涙、まぶた、緑内障および 網膜硝子体の専門治療

▲竹田 宗泰院長
▲田村 唯副院長

桑園むねやす眼科では、田村唯副院長が涙とまぶた(眼瞼)、緑内障の治療に力を入れている。悲しくないのに「涙がたまる、こぼれる」のは、涙の道がつまることから生じる。今日では、細い内視鏡(涙道内視鏡)で治療(涙道チューブ挿入)ができ、局所麻酔を行うことで痛みもない。治療時間は5~15分程度で外来で可能。放置するとつまっているところが悪化し、目やにが止まらず、結膜炎を繰り返すことで視力障害が生じ、ひどい場合には失明に至るケースも報告されている。

「長期間放置していたケースでも内視鏡で治療できる場合があります。それが難しいと鼻の奥と目頭をつなぐ手術(涙嚢鼻腔吻合術)を行いますが、皮膚に傷が残らない鼻からの治療もあります」と田村副院長。涙は自然に治らないので、難治性になる前に早期に治すことが大切だ。

▲白内障および硝子体手術は 「日帰り手術」を実施

一方、緑内障の診断と治療にも注力している。「治療は眼圧を下げるため、点眼、レーザーおよび手術があります。レーザー治療(SLT)は短時間で、合併症が少なく、安全性も高く、患者さんの負担も少ないです。このため症例を選んで実施しています。また手遅れにならないよう重症で手術が必要な時は、直ちに大学病院などを紹介しています」(田村副院長)

加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症など主要な網膜硝子体に対して、抗VEGF眼球注射が使用されている。「これは最近、新薬や後発品が開発され、広い適応と即効性などの利点が多いですが、多くの場合、高額かつ長期の継続治療が必要なため、使用できないこともあります。そのためレーザー光凝固や硝子体手術も活用しています」と竹田院長。

治療の選択は医師にとっても困難なことが少なくなく、そのためわかりやすい説明と謙虚な姿勢を心がけ、患者さんの判断のサポートに徹しているという。

スタッフ
▲スタッフ

また放置すると失明することが多い網膜疾患に対する診断では、新しい超広角の蛍光眼底撮影装置(ニデック ミランテ)および超広角光干渉断層計(OCT キャノンS‐1)を導入し、より早期の正確な診断を心がけている。「患者さん自身にも老眼鏡を装用して片目を隠し、線の歪みや小さな文字が見えないか自己チェックを勧めています」(竹田院長)

手術については白内障、硝子体手術および涙目など、すべて負担の少ない日帰りで対応し、早期の社会復帰に努めている。

竹田 宗泰院長(たけだ むねやす)

札幌医科大学卒。バスコム・バルマー眼研究所留学、札幌医科大学准教授、臨床教授、市立札幌病院眼科部長などを経て2010年4月開院。眼科光線力学的療法(PDT)研究会世話人、日本糖尿病眼学会理事、日本眼循環学会理事、日本眼科学会評議員を歴任。日本眼科学会専門医。眼科PDT認定医。

田村 唯副院長(たむら ゆい)

2003年岩手医大卒。日本眼科学会専門医、眼科光線力学的療法(PDT)認定医。日本涙道涙液学会、日本網膜硝子体学会、日本緑内障学会、日本眼瞼義眼床手術学会各委員。A型ボツリヌス毒素製剤治療認定医。