医療法人 札幌円山整形外科病院
【2025年11月号掲載】
【住所】札幌市中央区北7条西27丁目1‐3
【TEL】 011-612-1133
【URL】http://www.maruyama-seikeigeka.com
極小の内視鏡で関節を傷めずにヘルニアを切除できる低侵襲「FESS」

札幌円山整形外科病院では、椎間板ヘルニアの治療で低侵襲の全内視鏡下脊椎手術「FESS」を今年9月に導入した。
この手術を担当するのは押切勉医師で、一般的な内視鏡手術などの脊椎脊髄手術を通算1000例以上、手がけてきた。
「FESS」は、直径8㍉の極小の内視鏡を使い、椎間板の中に内視鏡を挿入して病変を切除する手術。特に椎間板内の外側に病変がある「外側ヘルニア」では、病変が関節の奥に位置するため、従来では、関節を切除してから病変を切除する「脊椎固定術」が必要だった。
それに対し「FESS」では直接、椎間板の中に内視鏡を挿入することで関節を損傷せずにヘルニアだけを切除できる。また腰痛の原因と考えられている椎間板内の局所炎症所見も「FESS」では直接病変を確認して切除することが可能である。「FESS」は、局所麻酔で行えるので、術後2時間程度で腰痛が軽減、歩行が可能だ。ただし難しい手術のため、術者に特別な手技が必要となる。

「低侵襲手術で局所麻酔での手術も可能で、高齢者や合併症がある方も適用になります。この手術を普及させ、患者さんに寄り添った治療を提供していきたい」(押切医師)


