医療法人 北海道整形外科記念病院

【2024年11月号掲載】

【住所】札幌市豊平区平岸7条13丁目5‐22
【TEL】 011-812-7001
【URL】http://www.hokkaido-seikei-kinen.jp

人工膝関節で札幌初のロボット手術、本来の膝に近い自然な使用感を実現

清藤 直樹診療部長
▲清藤 直樹診療部長

 清藤直樹診療部長は「下肢斑」で膝関節を専門に治療する。膝関節の半月板や軟骨は、自然修復や再生が困難な組織だ。半月板の機能が低下すると軟骨が傷みやすくなり、変形性関節症が進行する。

「半月板は可能なら縫合して修復してあげたいし、変形性膝関節症が進んでしまう前に骨切り術で関節温存したい」と清藤診療部長。進行してしまった膝には、人工膝関節置換術を行う。

 人工膝関節手術で重要なのは、長期成績はもちろん、本来の膝に近い自然な使用感の実現だ。そのためには人工関節の正確な設置と靭帯バランスの獲得が大切で、同院ではそれをサポートする「ナビゲーションシステム」と「デジタルバランサー」による手術を実施。良好な成績を学会や海外論文で報告し、昨年10月には札幌初のロボット手術を導入、術後成績の向上に取り組んでいる。

「術後の患者満足度を上げるために、人工膝関節の使用感を良くしたい。具体的には人工膝関節ができるだけ生体に近い動きをして、可動域が良好で、さらに踏ん張りもきく、ぐらつきのない安定した膝にすること。階段の昇り降りや立ち上がり動作も自然にできる膝の動きを再現することを目標にしています」(清藤診療部長)

清藤 直樹診療部長(せいとう なおき)

秋田大学医学部卒。釧路市立病院、帯広厚生病院(医長)、NTT東日本札幌病院(医長)、函館中央病院(人工関節センター長)等を経て、2019年4月から北海道整形外科記念病院に勤務。24年4月、診療部長に就任。日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会スポーツドクター。