㈱YOSHIMI

【2022年10月号掲載】

【住所】札幌市中央区南6条西1丁目5番地 6・1ビル8F
【TEL】 011-511-7323
【URL】http://www.yoshimi-ism.com

未開拓地域への進出に期待高まるも「無理はせず、自然の流れで進む」

勝山良美社長
▲オーナーシェフ・勝山良美社長

 2020年に創業30周年の節目を迎えリスタートを切った21年は、ハンバーグやパンケーキなど、レストランで提供されるほどの高クオリティ商品をWebで販売。事業を本格化させた。
「ただ時代のニーズに対応しただけ」とオーナーシェフである勝山良美社長は控えめだが、好調が持続する同社の中核事業にまで成長している。

 店舗展開では、道内8店舗、道外21店舗(8月末時点)を運営。コロナ禍にあっても拡大傾向にあるが、この1年の新店舗で特筆すべきは、『札幌おかきOh!焼とうきび』や『札幌スープカリーせんべい カリカリまだある?』に加え、冷凍ハンバーグや豚丼といった主力商品を販売する〝YOSHIMIストア〟を併設していること。2坪程度の面積ではあるものの、「ある程度〝計算〟できる」というほどの売り上げで、「改めてレストラン、リテールなど、それぞれの部門が順調に成長、進化しているのが実感できた」と評価する。同社各部門のシナジー効果を一層発揮するモデル店となっているわけだ。

▲『Oh!焼とうきび
チョコレートサンド』
▲『北海道シーフードせんべい
これにまいった!』

 全体的な数字に目を転じると、31期は30憶円を超える見込みで、これはコロナ禍以前よりも増加している。YOSHIMIブランドである〝北海道ならでは〟の逸品の支持拡大が背景にあるのは言うまでもないが、「一番の大きな要素であることは間違いない」というのが、積極的な〝業態転換〟だ。
 洋食を扱う店舗から和食メインの店舗に転換し、〝さらに〟黒字を伸ばすといった手法は勝山社長独自の経営戦略で、これまでも多くの店舗で実施。関東や東海エリアなどのグルメ激戦区で〝勝ち星〟を重ねられる勝因と言える。

 直近の商品展開では、サクサク食感と乾燥えびの風味が特徴的な『北海道シーフードせんべい これにまいった!』や、看板商品の『札幌おかきOh!焼とうきび』をアレンジした『Oh!焼とうきび チョコレートサンド』を発売。共に発売直後から増産になるなど、注目度、支持の高さがうかがえる。

 今後の展望については「各地域から出店のオファーをいただいている」として、未開拓地域への進出を睨むが「これまで同様、無理はしない。既に50憶円(売り上げ)が見えているが、必要以上に意識せず、自然の流れで進みたい」と冷静沈着のスタンスを貫く構えだ。

▲〝YOSHIMIストア〟が併設された店舗