公益財団法人 北海道対がん協会

【2024年10月号掲載】

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胃がん、大腸がんの一次予防に加え「便秘外来」を開設

▲加藤元嗣会長

 札幌市などは胃がんでの内視鏡検診の導入が始まり、胃X線検診から内視鏡検診に移行する受診者が増えている。そのため北海道対がん協会でも内視鏡検査室を1室増設、当初の1日30名から48名体制にし、内視鏡検診を充実させた。

 内視鏡スコープについては、すべて細径の経鼻用スコープに変え、侵襲の少ない検査を心がけている。

 診療医を2名体制にして予約しやすくなり、検査室、待合室、更衣室を改修。また多目的更衣室を設置、受診者の受容性を高めた。

 胃がんのX線検診では、ピロリ感染診断を行い、ピロリ感染者を拾い上げて内視鏡検査と除菌治療に誘導している。

 2022年8月には「ピロリ専門外来」(毎週水曜日午後・完全予約制)を開設。
 一方、大腸ではポリープを高周波の電気メスを使わずに切除する日帰り手術を22年8月から実施。
「良性のポリープは大腸がんの原因になり、ポリープのないクリーンコロンにすることで大腸がんの死亡率は半減する」と加藤会長。

▲北海道対がん協会

 23年1月に「便秘外来」(毎週金曜日午後・完全予約制)も開設。津田桃子医師が担当し、腹部エコーやCT、大腸内視鏡検査を実施している。

「胃がんはピロリ菌が、大腸がんはクリーンコロンが一次予防になる。便秘は心血管系の病気の原因になり、死亡率を上げるのでその予防に努めたい」(加藤会長)