社会医療法人元生会 森山病院

【2025年4月号掲載】

【住所】旭川市宮前2条1丁目1番6号
【TEL】(0166)45‐2020
【URL】https://www.moriyama.or.jp/moriyama/

脳ドックで動脈瘤を早期発見、「クリッピング術」&「コイル塞栓術」

寺井 義徳脳神経外科部長
▲寺井 義徳脳神経外科部長

 森山病院は、脳ドックのMRI検査で、未破裂動脈瘤の早期発見に努めている。また24時間365日救急体制でその治療にあたっている。

 未破裂および破裂動脈瘤の治療では「クリッピング術」(開頭術)と「コイル塞栓術」(脳血管内治療)を行い、動脈瘤の大きさや形状に応じて経過観察、「クリッピング術」、「コイル塞栓術」を選択している。

「動脈瘤の大きさが5㍉を超えると、破裂するリスクが高まるので積極的な治療をお勧めしています」と寺井義徳医師。

 破裂動脈瘤(くも膜下出血)の場合には、破裂から72時間を過ぎると血管が縮む「脳血管攣縮」が起こり脳梗塞になることがあり、迅速な治療が必要になる。

森山病院

「破裂動脈瘤ではコイル塞栓術の方が予後がよいというデータがあるため、コイル塞栓術を第一選択にしますが、動脈瘤の形状によってコイル塞栓術が困難な場合にはクリッピング術を行います」(寺井医師)
 寺井医師は「クリッピング術」を通算300例程、「コイル塞栓術」の方は600例程実施。

「MRIは手軽に検査ができ、頭痛やめまいといった重篤な症状でなくても検査で動脈瘤が発見されることがあるので検査を受けることをお勧めします」と寺井医師。

寺井 義徳脳神経外科部長(てらい よしのり)

岡山大学医学部卒。香川労災病院(脳神経外科部長)、国立岩国病院(現岩国医療センター・同)、米国ミシシッピー大学脳神経外科留学、岡山東部脳神経外科病院(IVRセンター長)等を経て、昨年10月から現職。日本脳神経外科学会専門医、日本脳神経血管内治療学会専門医、日本脳卒中学会専門医。医学博士。