社会医療法人医翔会 札幌白石記念病院
【2025年5月号掲載】
【住所】札幌市白石区本通8丁目南1番10号
【TEL】 011-863-5151
【URL】https://www.ssn-hp.jp/cms/
不整脈「カテーテル・アブレーション」で、新治療「PFA」を昨年11月から実施

不整脈治療センター長
札幌白石記念病院では常に最先端の治療機器、治療方法を更新して最新の治療を提供している。
宮本憲次郎院長代理の専門は不整脈治療で、カテーテル・アブレーション治療を30年以上、通算2500例以上を手がけ、同院で毎年300例以上が実施されている。
心房細動に対するカテーテル・アブレーション治療は、不整脈の発生源である部位に各種エネルギーを伝えることで、組織の異常興奮性をなくす治療。従来は熱エネルギーによる焼灼(高周波)や冷凍凝固による組織壊死が主流だったが、ごく僅かの症例ながら、熱や冷凍効果が周辺組織に障害を与えることがあった。

昨年9月より、新しいエネルギーの「パルスフィールドアブレーション」(PFA)が日本で承認された。その特徴は、治療効果が従来治療と同等で周辺組織への障害可能性が著しく少なく、治療時間も短縮が期待できる。同院でも昨年11月からPFAを導入している。治療成績も良好で治療時間も短縮され、標準治療として用いられている。「3Dマッピングシステム」と併用することで、この新治療は、より安全かつ効果的な治療法として期待できる。繰り返す発作の難渋症例にはエタノール注入などの他の治療方法も行っている。