さっぽろ南大橋クリニック

【2023年3月号掲載】

【住所】札幌市豊平区水車町2丁目2番8号
【TEL】 011-837-5511
【URL】http://minami-ohashi.com/

心臓・腎臓・透析をトータルに診療、夜間の診療・透析も実施

▲昨年11月に開業した 「さっぽろ南大橋クリニック」
木村 幸滋院長
▲木村 幸滋院長

 さっぽろ南大橋クリニック(木村幸滋院長)は、昨年11月に開業。診療科目は内科・循環器内科・腎臓内科・人工透析内科。

 木村院長の専門は、心臓と腎臓の疾患および透析。心臓と腎臓が密接に関係(心腎連関)していることから、それに重きを置いたトータルな診療が大きな特徴だ。
「心臓と腎臓は血管でつながっていて、たとえば心筋梗塞になれば慢性腎不全に、慢性腎不全になれば心不全になるリスクが高くなります」と木村院長。

 心臓については、病気の早期発見に努め、術後のフォローでは薬の調整などを行い、再発や合併症の予防に力を注ぐ。エコーやレントゲン検査、血管の硬さや足の血管の狭窄を調べる「血管伸展検査」(ABI)などで異常がないかのスクリーニングを行う。
 また不整脈や狭心症の診断には、24時間型のホルター心電図を用いている。加えて睡眠時無呼吸症候群で高血圧や心不全のリスクが高まることから、睡眠時無呼吸症候群の検査も実施している。

 腎臓についても同様で「腎臓の疾患は病気が進行するまで症状が出にくいため、スクリーニングにより早期発見・治療や患者さんの指導に努めています」(木村院長)

 ところで、これらの疾患には糖尿病や高脂血症などの生活習慣病が背景になっている場合が多い。そこで同院では守備範囲を広げ、1つの疾患にとらわれない診療を心がけている。手術や他科との連携が必要な場合には、札幌医科大学病院やJR札幌病院などと病診連携をとる。

「患者さんの病態を正確に把握し、何が大切かを見きわめ、橋渡しすることが私の重要な役割だと思います」(木村院長)

▲全室個室の「透析室」

 人工透析では「オンライン透析」を実施。透析室(20床)は、全室個室で感染症対策やプライバシーに配慮する。
 木村院長は旭川赤十字病院勤務時代に腎臓内科で腹膜透析を行っていた経験があり、腹膜透析の患者についても透析管理・治療にあたっている。腹膜透析とは、腹部に管を挿入して透析液を注入してろ過する治療で、人工透析と比べ患者にとって手間や時間的負担を軽減できる。

 木村院長の治療理念は「親切・正直・丁寧な医療」。「患者さんが当院に受診して良かったと思える治療を行っていきたい」(木村院長)

 同院では禁煙外来のほか、発熱外来(木・午後)を開設。夜間診療(月・水・金~19時)や夜間透析(月・水・金)も実施している。そのほか通院が困難な方や併設のサ高住「パークウェル水車町」の入居者を対象に訪問診療も行っている。将来的には腹膜透析の患者についても訪問診療を行う予定だ。

木村 幸滋院長(きむら ゆきしげ)

札幌医科大学卒。同大循環器・腎臓・代謝内分泌内科入局、製鉄記念室蘭病院(医長)、札幌医科大学附属病院、旭川赤十字病院(医長)、天使病院(循環器内科・人工透析内科科長)等を経て、2022年11月開業。日本内科学会認定内科医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本内科学会認定産業医。医学博士。