【2019年7月号掲載】

【URL】http://www.sapporobeer.jp

北海道150年企業パートナーとの連携と新たな戦略でふるさと北海道に貢献

今年3月、サッポロビール北海道本社代表に着任した小野寺哲也氏は高校生まで小樽市に在住し、大学進学のため東京へ。〝サッポロビール発祥の地〟である生まれ故郷の北海道で〝ふるさと北海道を元気に〟のスローガンのもと、さまざまな地域の活性化に取り組んでいく。
今後の戦略などを聞いた。

小野寺  哲也
サッポロビール㈱
上席執行役員 北海道本部長 兼 北海道本社代表
〈おのでら てつや〉
1962年8月14日生まれ、小樽市出身、56歳。慶応義塾大学商学部卒業。1986年サッポロビール入社。執行役員 広域流通本部長を経て19年3月より現職。

ワイン増産に注力〝第2の柱〟を目指す

▲「オリジナルラベル商品」の発表イベント

――3年振りの北海道勤務ですが、当時と比べ印象の変化は。 
北海道には3年前まで5年半勤務していました。当時と比べ、インバウンドの方がより増え、弊社のサッポロビール博物館にも大勢の海外の方が来館しています。北海道限定のビール、「サッポロクラシック」は海外の方のお土産ランキングでトップクラス。小容量のサッポロ生ビール黒ラベル135ミリリットルや250ミリリットルの売り上げも増えていますね。

――北海道150年パートナー企業とのコラボに積極的ですね。
弊社は1876年に明治政府の機関である開拓使のビール工場の麦酒醸造所として、北海道の農業振興と産業振興を目的に開業しました。当時からビールの原料であるビール大麦とホップを作り続け、現在でもビール大麦とホップの育種を北海道で行っています。
〝ビール造り〟はまさに農業ですね。今のサッポロビールがあるのは、北海道のおかげだと感じ、この北海道に恩返しをするために『ふるさとのために何ができるだろう?』をスローガンに活動し、その一環として「北海道の食」の発信、「北海道の観光」の振興、「北海道の自然環境」の保全などを行っています。
今後もさまざまな企業様と連携し、弊社のオリジナルラベル商品を通じて〝北海道のおいしい食〟の発信をすることで観光地へ赴いていただくほか、自然環境の保全となるキャンペーンを積極的に行っていきます。

――今後、ワインを〝第2の柱〟として展開するとうかがっています。
弊社のワイン事業は創業100年を記念して1976年から始めました。
国産ぶどうを使用したワインは全国で「グランポレール」というブランドで販売しています。
ワイン用のぶどうは、北海道余市町で6軒、山梨県、岡山県で生産農家を通じて生産しているほか、自社畑である長野県の安曇野池田ヴィンヤード、長野古里ヴィンヤードでも生産しています。
現在、「グランポレール」は約3万函(1函=750ミリリットル×12本換算)を販売していますが、さらなる「グランポレール」のブランド向上のため、昨年6月に北斗市の約25ヘクタールを整地し、「グランポレール北海道北斗ヴィンヤード」を開園しました。
また、今年5月14日には植樹式や畑の見学会を行い、将来的にこの畑で1万函のワインの生産を目指し、合計で4万函の規模にすることで、ワインをビール類に次ぐ第2の柱にしたいと考えています。
一方、輸入ワインも、中高級価格帯にも注力し、シャンパンのテタンジェやオーストラリア、カリフォルニア、スペイン産ワインの販売強化を目指します。

サッポロクラシックを主軸に〝ビール再強化〟を図る

▲「グランポレール北海道北斗ヴィンヤード」
植樹式の様子

――今後の展望を教えてください。
今年は道民の皆様のご愛顧により、北海道工場竣工30周年を迎えられたこともあり、『ビール再強化宣言』を掲げ、ビールを第1優先に活動をしていきます。
特に北海道限定の「サッポロクラシック」は、1985年に北海道限定のビールを造ろうと全国から弊社のビール醸造人が集結、力を合わせて醸造。今年で発売34年を迎え、道民の皆様のご支持により、18年連続で売上増。さらに「サッポロクラシック」に注力するとともに、全国的に主力商品の「サッポロ生ビール黒ラベル」は若い方に人気で4年連続売上増。北海道でもクラシック同様、黒ラベルの発信のほか、〝独自の新しい価値提案〟として、RTDという缶チューハイ商品に力を入れていきます。昨年発売した缶チューハイ「99・99フォーナイン」は年間計画を上回り、今後は新商品やリニューアルを織り交ぜ、早く先行メーカーに追いつきたいですね。
加えて、北海道への観光客増加傾向の中、9月にはラグビーワールドカップ、10月には倶知安町でG20観光大臣会合の開催などで多くの方が海外から来道されます。北海道の素晴らしさをPRする絶好のチャンスと考え、道や各市町村と連携し、おもてなしの精神で来道される方をお迎えするお手伝いをしていきたいですね。