社会医療法人医仁会 中村記念病院

【2025年4月号掲載】

【住所】札幌市中央区南1条西14丁目291番地
【TEL】(011)231‐8555
【URL】http://www.nmh.or.jp/

「腰痛・しびれ外来」を開設、〝医療難民〟対策に「脊髄損傷センター」

大竹 安史脊椎脊髄・末梢神経センター長
▲大竹 安史脊椎脊髄・
末梢神経センター長

「腰痛・しびれ外来」(月・火・水・金の午後)を昨年11月に開設した。腰椎ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの患者を対象に神経ブロック注射や保存的治療などを実施。

「痛みや痺れの原因は多岐にわたります。中枢から末梢まで神経全体を診ることで正確な診断に力を入れています」と福田衛医師。脳神経外科や脳神経内科、整形外科、放射線科の医師がチームを組み多方面からアプローチ、高解像度のMRI(3テスラ)検査や末梢神経の機能を診る「神経伝導検査」で的確な診断に努める。

 一方、脊髄損傷は頭部外傷を伴うことが多く、「脳神経外科と整形外科の双方が診れる救急の医療機関が少ないため、〝医療難民〟の状況にあります」と大竹安史医師。そのため中村記念病院では、従来の「脊椎脊髄・末梢神経センター」の名称に「脊髄損傷」を加え、今年4月に新たに「脊髄損傷センター」として診療の充実を図る。

中村記念病院

 頚椎の手術は繊細な手技を擁するため、そこではナビゲーションシステムを用いた頚椎後方固定術や神経モニタリング機器を使った手術、脊髄の後遺症では「ITB療法」や「SCS療法」を実施。また札幌医大と連携、初期的な救急対応はこちらで行い、適用があれば脊髄再生も行っている。

大竹 安史脊椎脊髄・末梢神経センター長(おおたけ やすふみ)

札幌医科大学卒。中村記念病院、藤枝平成記念病院(静岡県)を経て、2017年4月から現職。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脊髄外科学会認定医・指導医、日本脳卒中学会専門医、日本神経内視鏡学会技術認定医等。