社会医療法人医仁会 中村記念病院

【2026年5月号掲載】

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【URL】http://www.nmh.or.jp/

脳動脈瘤の血管内治療で「WEB」&「フローダイバーター」の新治療

荻野 達也脳血管内
治療センター長
▲荻野 達也脳血管内
治療センター長

 脳動脈瘤の血管内治療では、従来からステントを併用したコイル塞栓術が行われているが、同院ではこのコイル塞栓術に加え、新たに「WEB」や「フローダイバーター」による新治療を導入している。

「WEB」は、分岐部の脳動脈瘤に使用されるデバイスで、マイクロカテーテルで動脈の中に「WEB」(目の細かな金属メッシュの袋)を留置し、その袋が広がることで動脈瘤の入り口を塞ぐことができる。

「WEB」は未破裂、破裂双方の動脈瘤に適用でき、ステント併用コイル塞栓術では不可欠な血液をサラサラにさせる抗血小板薬が原則必要でないため、出血のリスクも少ない。「WEB」を留置するだけなので手術時間が短くて済み、患者への負担も少ない。

中村記念病院

 一方、血管自体が膨らんでいる未破裂の動脈瘤については、「フローダイバーター」による治療を実施。こちらはマイクロカテーテルで筒状の金属メッシュを留置し、血管の内皮化を促進させることで血管を正常化させ、動脈瘤を消失させる治療。血流を遮断せずに温存させたまま治療でき手術時間も短く、低侵襲の治療法だ。

 荻野達也脳血管内治療センター長は「患者さん一人ひとりにとって最も負担が少ない治療を心がけている」という。

荻野 達也脳血管内治療センター長(おぎの たつや)

札幌医科大学卒。2002年、中村記念病院に勤務。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医等。