Silvestre Vargasさん(スペイン・ボリビア出身)
(2022年4月号掲載)
溢れる”ホテル愛”と”サッカー愛”
利用者が自動ドアを通るたびに扉を手で押さえながら、満面の笑みで「ようこそおいで下さいました」と出迎え、「お気をつけていってらっしゃいませ」と送り出す紳士的な姿が印象的なのは、来日16年目になるシルベストレ・バルガスさん。ニューオータニイン札幌で活躍するスペインとボリビアの両国籍を持つホテルマンだ。
来日当初は語学の教師として従事していたが、人との〝縁〟が重なり、2008年に開かれた洞爺湖サミットを契機に宿泊業に本腰を入れた。
銀行マンである父親の転勤に伴い、バルガスさんも、チリやアルゼンチン、ブラジルなど世界各国を転々としたが、「日本の〝おもてなし〟は世界一ですね」と〝情熱の国〟ならではのアツい口調で絶賛する。
スペインと言えば、フラメンコやワインも思い浮かぶが、なんといっても世界最高峰のサッカーリーグ〝リーガ・エスパニョーラ〟が有名。
バルガスさんもサッカー歴20年の名プレイヤーで、夏に予定されるワールドカップが今から待ち遠しいのだとか。
「日韓大会のブラジルは最強でしたよね。リバウド、ロナウド、ロべカル、カカ…」と、とまらなくなるほどのサッカー愛だが、取材を終えた際、同席した上司の目を盗み、本誌記者に「当ホテルは今年開業40周年なんです。『精一杯のおもてなしでお迎えいたします』と、可能であればどこかに掲載いただけませんでしょうか――」
同ホテルを想う愛もこれまた大きい。
Silvestre Vargasさん
スペイン・ボリビア出身
ホテルマン