樽井 功氏/JA北海道中央会 代表理事会長
〝国消国産〟加速で組合員の生活を守る
「高い付加価値持たせ、本道農業活性化」を
樽井 功氏
JA北海道中央会 代表理事会長
肥料や飼料、燃料や資材価格高騰をはじめ、就農者の高齢化や後継者・担い手不足など、かつてない難局を迎えるなかでの会長就任となった。
「微力ながらお役に立ちたい」と謙虚な半面、「耕作放棄地を作らず、組合員の生活を守り続ける」と語る表情は力強く、「農業の現場は“食の現場”」という観点では、農業と観光を組み合わせたグリーンツーリズムで農業の現状、生産者の想いを発信する構えだ。
24年は四半世紀ぶりとなる食料・農業・農村基本法の改正が控える。「国内の農畜産物を消費していただく〝国消国産〟が加速する」と期待する一方、「生産者の声を反映させた改正でなければ意味がない」と牽制。〝組合員の生活第一〟のスタンスはブレない。
「さまざまな品種に高い付加価値を持たせ、各業態と共闘で本道を活性化させる」と、農業の枠を越えた取り組みで次世代農業を展望する。
〈たるい いさお〉1959年生まれ、亥年。上川郡東川町出身。拓殖大学北海道短期大学卒。2014年東川町農業協同組合代表理事組合長。23年6月から現職。8月からは全国農業協同組合中央会副会長理事。