濱 元拓氏/札幌心臓血管クリニック 心臓血管外科部長

低侵襲の「ダヴィンチ」&「MICS」手術
「ウルフ‐オオツカ法」で心房細動の脳梗塞予防
濱 元拓氏
心臓血管外科部長
低侵襲心臓手術センター長
橘 一俊氏
心臓血管外科部長
「ダヴィンチ」によるロボット心臓手術を僧帽弁形成術や冠動脈バイパス術、心臓腫瘍手術で通算500例超実施。
「精密な手術ができ、患者さんの負担が少なく、術後の回復も早い」と濱元拓医師。
一方、低侵襲心臓手術「MICS」は、胸骨を切る「正中開胸」を行わずに、肋骨の間から心臓にアプローチする手術で、通算350例実施。冠動脈バイパス手術にも適用され、ダヴィンチ手術(1ヵ所のバイパス)とMICS(2ヵ所以上のバイパス)の併用により、ほとんどの患者が正中開胸せずに低侵襲手術を受けられる。
「従来の正中開胸と比べ、MICSは出血が少なく、いままで開胸が難しかった高齢者でも手術が受けられる」と橘一俊医師。
さらに脳梗塞の原因となる心房細動で、肋骨の間に内視鏡を挿入し左心耳を切除することで脳梗塞を予防する「ウルフ‐オオツカ法」を100例超実施、好評だ。
写真・右〈はま げんたく〉1979年2月6日生まれ、未年。長野県下諏訪町出身、45歳。信州大学医学部卒。日本外科学会専門医、心臓血管外科専門医、ロボット心臓手術関連学会協議会認定術者。
写真・左〈たちばな かずとし〉1976年5月18日生まれ、辰年。江差町出身、48歳。札幌医科大学卒。日本心臓血管外科学会専門医・指導医、低侵襲心臓手術認定医、日本外科学会専門医・指導医、医学博士。