萩原 一利氏/萩原建設工業 社長
最大の課題は「2024年問題」
防災減災のためのインフラ整備を
萩原 一利氏
北海道建設業協会 副会長
帯広建設業協会 会長
萩原建設工業 社長
いま建設業界が抱える最大の課題は、2024年問題と言われる労働時間短縮による働き方改革だ。
「国や道が発注する公共事業では、工期を延ばして発注者がその経費を負担していただいているが、民間発注の方は浸透していない」という。
工期が迫ると休日返上で間に合わせてきたが、今回の規制でできなくなり、人手も技能者などの数が不足している。
「働き方改革は、どの業界でも取り組まなければならない共通の問題。この現状を発注者の方々に理解していただき、お互い知恵を出し合って乗り越えたい」
一方、建設業の役割は「地域の安全・安心を守ること」だと説き、20年程前に行った十勝川の拡張工事のおかげで16年に発生した十勝大型台風の被害が最小限になったという。
「災害が起こってからでは遅く、予算を確保して防災減災のためのインフラ整備が大切」
〈はぎわら かずとし〉1951年3月8日生まれ、卯年。帯広市出身、72歳。帯広柏葉高、日大理工学部卒。76年萩原建設工業㈱に入社。常務、副社長を経て2003年社長に就任。同年帯広建設業協会会長、10年5月北海道建設業協会副会長に就任。