ブィ・ティ・タムさん、グェン・ティ・フォンさん、グェン・ホアン・ニャットラムさん（ベトナム出身）

2021年12月15日 2024年4月18日 seisakutaiyou

（2022年1月号掲載）

重労働もこなす”力持ち"の愛されキャラ

「おタテ」プロジェクトに力を入れている小樽・祝津地区。早朝からの浜での重労働を終え、中村漁業部の番屋に戻ってきた３人は元気いっぱいだ。ベトナム中部出身のタムさんは北海道生活４年目で、「寒いのは慣れたから大丈夫」と胸を張る。

その言葉を聞き、２年半前に一緒に来道した北部出身のフォンさん、南部出身のニャットラムさんも、ウンウンとうなずく。そして、「仕事は全然大変じゃありません」と3人が口を揃えると、「浜の母さん」たちが「あれ、ウソをついてる」「正直に言っていいんだよ」などと茶々を入れ、笑い声に包まれた。

　３人とも小柄だが、腕力には自信があるという。半信半疑でいると、お姉さん的な存在の石川菜々さんが「すごく力があるので、助かっていますよ」と誰もが認める“パワー”を証明してくれた。「ホタテは好きですか」との問いに、タムさんは「あまり好きじゃない」と正直に答え、フォンさんが「カニのほうが好き」と続けると、また笑いが起きた。３人は職場の愛されキャラらしい。

　北海道での楽しい思い出は、「初めて見た雪と紅葉」（タムさん）、「みんなで行った余市旅行」（フォンさん、ニャットラムさん）とのこと。帰国後の目標については、フォンさんとニャットラムさんはまだ模索中だが、タムさんは「日本語の翻訳をしたい」とハッキリ夢を口にした。日本へ来る前、家族に「日本語が通じるだろうか」と心配されたそうだが、現在の成長した姿をみれば、安心するに違いない。みなさん、ベトナムに帰ったら、ぜひ北海道の魅力を伝えてくださいね！