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男と女の事件簿

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男と女の事件簿イメージ

「おじさん顔」が武器 少女に入れ込んだ中年男の後悔

【O市発】■月□日、O署はSNS(会員制交流サイト)で知り合ったO市内の女子高生をホテルに連れ込み、体などを触ったとして会社員、吉田正幸容疑者(45)を強制わいせつの疑いで逮捕した。O署は余罪を追及している。

人は見た目でわからない。確かに強面に見えた男が実は優しかったり、逆に顔立ちの整った優男が凶暴だったり…。外見と中身は違う。そうはわかっていても騙される。特に人生経験の浅い少女なら、なおさらだ。

 「気持ちいいだろう」

正幸が胸をもみながら、耳元でそう囁くと、ベッドの上の少女は恥ずかしそうに頷いた。「美緒」と名乗る少女は高校1年生。SNSで知り合い、会うこと3回目でホテルに連れ込んだ。そう書けば、正幸はイケメンの中年男と思われるだろうが、そうではない。

地元では知られた金融機関に勤めてはいるが、髪の毛は後退し丸顔。眼鏡を掛けている。有り体に言えば風采の上がらない「おじさん」だ。だが、それが少女の警戒心を解く武器になるから、何が幸いするかわからない。

 「父親がウザくって」。SNSに書き込んだ美緒に「実の父親にそんなことをいうもんじゃない」とたしなめたら、「真剣に向き合ってくれる」と頼られた。それと送った写真が「普通のおじさんという感じで安心した」という。

ラインで連絡を取り合ううちに、「会ってみたい」と切り出したのは美緒の方だった。およそ1ヵ月前。それから2回会い、ドライブに行って車内で愚痴などを聞き、最後はファミレスでパフェをご馳走して別れた。

きょうもそのつもりだったが、向かったファミレスがたまたま休み。車を走らせているうちにホテルが目に入り、「何もしないから、あそこで話をしよう」と誘うと、美緒は拒まなかった。

 「何もしないから」と言いながらも、正幸は下心で頭がいっぱいだった。15年近く連れ添った妻とは最近、ご無沙汰。それより、子供もおらず、セックスに晩生だった正幸には10代の少女の体を見たり、接したりするのは初めて。冷静さを装っても興奮は隠せない。

美緒もそれを察したのだろう。ソファに座って話をしても、すぐに途切れてしまう。思い余った正幸が唇を近づけると、美緒は黙って目を閉じた。調子に乗って今度は舌を差し入れると、さすがに驚いたような顔をしたが、「これが本当のキス。キミもそうしてごらん」。そう促すと、素直に従った。

年ごろの女の子だ。セックスに興味がないわけがない。羽織っていたパーカーの上から胸をまさぐると、興奮と緊張がないまぜになったような喘ぎ声を上げた。半そでのセーターをはぎ取り、ブラジャーも外した。胸の膨らみは、やせすぎの妻よりあったが、乳首は小豆大で小さい。それでも丹念に舐め続けると、硬さを増した。

続いてミニスカートの中に手を入れた。股間を指でなぞると、甘い声を上げた。その勢いにまかせて脱がしにかかったが、ストッキングを下すことはできたものの、万一の時を考えて用意してきたのか、パンティの上に着けていたガードルがきつくてうまく事が運ばない。その時、美緒は声を出した。

 「ここまでにして」

そう言われては、正幸もあきらめるほかなかった。それでも若い肉体を弄べる悦び。それと、バージンの美緒に自らの分身をしごかせる背徳感で腰がわなわなと震えるような興奮を味わった。

美緒とはそれから2回、会った。ホテルや車内で互いの体をまさぐり、美緒もその気になりかけたが、今度は正幸の方がふん切りがつかず、一線を乗り越えることはなかった。

しかし、小心者ほど一度の成功体験で調子に乗るものだ。正幸も美緒と会いながらも、違う相手が欲しくなり、SNSで物色した。相手はすぐに見つかった。「お小遣いくれるなら、デートしてあげる」と書き込んでいた「由美」という高校2年生だ。美緒より大柄で、その分、大人びていた。

車で迎えに行ったが、会った瞬間、由美は「優しそうなおじさんで、良かった」と喜んだ。ここでも風采の上がらない「おじさん顔」が功を奏した。正幸はほくそ笑んだ。相手の要求通り5000円を渡してドライブした後、「何もしないから、静かなところで話をしようよ」とホテルに連れ込んだ。そこまでは美緒の時と同じ展開だったが、その先が違った。

部屋に入り抱きついて体をまさぐると、由美は声を上げた。

 「おじさん、何するの。何もしないと言ったじゃない。ペナルティは3万円よ」

 「そりゃ、ひどい。カネ目当てか」

 「ひどいのはそっちじゃない。こんな所に連れ込んで、体まで触って」

 「じゃ、帰ろう」

正幸がそう言っている最中に、由美は携帯でSOSを発していた。

 「デートするだけと言ったおじさんが変なことをするの」

携帯を切った後、由美は正幸を睨みつけた。

 「今、友達がボーイフレンドを連れて来るから、話はそれからよ」

 「何だい、それ。俺は帰るよ」

 「帰る」「帰さない」。いさかいの声がホテル内に響き、トラブルを恐れた管理人が警察に通報。2人は連行された。

 「いい年をして、高校生相手に何やっているんだ。ほかにもやっているんだろう」

取調室で若い刑事にそう怒鳴られ、一瞬、頭の中に美緒の顔が浮かんだが、正幸は胸にしまいこんだ。

 

(実際にあった事件をヒントにした創作です)

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