【2019年5月号掲載】

〈よしだ ひろのり〉
1958年2月26日生まれ、戌年。札幌市出身、61歳。北海学園大学工学部建築課卒。同大学卒業後、大手住宅関連会社にて勤務したのち、90年ケントクリエーション㈱設立。札幌観光大使。

ニセコ観光圏に開設した民泊施設3棟が好調 官民一体で構築の新スキームに「期待高まる」

北海道から東北を中心に、「ゲストハウス」という下宿再生の全く新しいビジネススキームを提唱し続けているケントクリエーション(吉田浩憲社長)。その事業の要となるのが、食事付き宿泊サイト『ゲストハウスJAPAN』だ。「下宿は教育の場」と語り、特に“食”について強いこだわりを持つ吉田社長に詳しく話を伺った。

「リピーターが証明」食と住まい方の創造

▲実質利回り10%で運用中の販売物件

――下宿再生ビジネスとは。
これまで大手住宅メーカーに勤務していた経験を活かし、日本の文化である下宿業の再生ビジネスに挑んだのが始まりです。
まず、手掛けたのが、食事付き宿泊仲介サイト『ゲストハウスJAPAN』の運営・管理です。
現在、おかげさまで北海道と東北を中心に、全国におよそ6300室を独自にネットワークしており、利用企業は約700社となりました。利用者は学生や企業などを中心に、地域や期間、人数、予算に合わせた下宿先を紹介しています。
昔ながらの賃貸料を徴収する、いわゆる“箱もの”経営を改め、「教育の場」としての下宿を提供する仕組みづくりを目指しています。

――地産地消と“食”について。
同事業の最大のメリットは、“食事付き”ということです。その土地で生産されている地産地消の食材にこだわっています。
例えば、お米に関しては一部を除き、旭川にある髙橋農産のお米を使っています。これが「美味しい」と評判で、カレーライスなんかだと、皆さんモリモリ食べて即おかわりですよ(笑)。もちろん、私もね(笑)。
そして、温かいものを温かいうちに提供するという、人としての気遣い、入居者に喜んでもらえるような環境づくりが大切だと思っています。

――利用客の反応は。
会館にはトイレやお風呂はもちろん、寝具や家電類も完備していますので、言うなればホテルに近いクォリティといっても過言ではありません。我々の会館は、必ず朝晩2回、食堂で温かい食事が提供されます。食堂があるということは、食事だけでなく入居者の皆さんが集まって打ち合わせなど、コミュニティの場としても広く活用できるのです。
この内容で1日4500円からですから、学生や社会人はもちろん、経費節減という面では企業からも「非常に助かっている」という話をよく聞いています。

――下宿オーナーの声はいかがでしょうか。
いままでの下宿事業の場合、春の段階で学生の入居が決まらないと1年間部屋を空けてしまうことになります。そこで、当社がその空室を仲介し、いくらかでも埋めた場合は収入につながりますから非常に喜ばれています。
また、事業開始当初からリピーターが予想以上に多いのは、このシステムの満足度が高い証拠だと言えるでしょう。

ニセコ観光圏で実証〝地方創生スキーム〟

――「オーナーチェンジ物件」が好調ですね。
道内では、特に学生や社会人のリピーターが増えるなど、我々が提案するビジネスプランが時代に即していると実感しています。
現在、これまで培ってきた経験や実績などを踏まえたうえで、自社で運営している学生会館やゲストハウスを、“収益性のある全く新しい資産運用のスキーム”として販売(オーナーチェンジ)しています。
入居者は学生と社会人で常時満室です。食事代や管理費などの諸経費を除いても利回りは10%を超えます。
オーナーチェンジを募集しているのは、新築を含む十数棟で、満室経営で販売、引渡しをします。
少子化と言われる昨今、学生と企業をターゲットとすることを不安視するオーナーも多いでしょうが、当社が運営する宿泊サイトで常時集客しているため安心です。
物件販売後も運営は当社が責任を持って引き続き行うため、オーナーの手間は一切かかりません。
そして、何より将来的にも建物は残りますから、住む人や土地に合ったコミュニティの場を提供し続けることができるのです。

――蘭越町の民泊施設について。
昨年、ニセコ観光圏の蘭越町と一体となり民泊施設3棟をオープンしました。おかげさまで非常に順調で、なかでも評判が良いのが町内で収穫された高品質の『蘭越米』を提供していることです。
実は、この町はお米だけでなく、温泉施設が7つもあります。ただ単に食事と寝床を提供するだけでなく、例えば、仕事の帰り道に町内の温泉に立ち寄ってもらえるような仕組みなど、本当の意味での地域コミュニティづくりを仕掛けていきたい考えです。蘭越町がさらに発展するうえでの道筋づくりに少しでも貢献できるよう、これからも努めていきます。

――今後の展望は。
前述した民泊施設3棟の実績が認められたことから、現在、蘭越町に投資用アパートを建設中で、今夏竣工予定です。既に同町の職員や近隣の福祉関連の方などが入居予定となっています。
そのほか、昨年末に期間限定でありながらも携わらせていただいた、沖縄でのゲストハウス事業も、我々にとって大きな自信につながりました。
そうは言っても、下宿再生ビジネスをこれからの時代にどうマッチングさせていくかが非常に重要で、実に奥が深い。正解が見えないのがこの事業の面白さでもあります。
今後は、日本で働く外国人労働者が多くなると予想されます。その方々にとっても住み良い住環境を提供できるよう尽力していきます。

ケントクリエーション㈱
【住所】札幌市中央区南1条西6丁目4番地 旭川信金ビル7F
【TEL】 011-206-7762
【URL】http://www.guesthouse-japan.net/index.html