【2018年12月号掲載】

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週1回の糖尿病治療薬の登場でそのメリットと注意すべきこと

富澤 磨須美院長

▲富澤 磨須美院長

2015年から週1回の糖尿病治療薬が登場した。いずれもインクレチン関連治療薬で、内服薬ではDPP‐4阻害薬の「ザファテック」と「マリゼブ」、注射薬ではGLP‐1受容体作動薬の長時間作用型の「ビジュリオン」と「トルリシティ」だ。

これらは食事時間に関係なく服用でき、また注射薬もある。単剤では低血糖を起こしにくく、薬の効果が長く持続するのが特徴だ。

またGLP‐1受容体作動薬で週1回の注射で済む「ジュラグリチッド」は、血糖値依存的なインスリン分泌作用と食欲抑制作用があり、肥満を伴う2型糖尿病患者に適した治療薬。他の経口血糖降下剤や各種のインスリンとの併用もできる。注射手技がきわめて容易で、針の取り付けや容量設定、空打ちが不要といった利点がある。一部に悪心、嘔吐、便秘、下痢などの消化器の症状を呈するが、大抵は服薬初期の1~2週間で消失する。

ただ「インスリン治療を中止して、この薬に切り替えて急激な高血糖やケトアシドーシスに至った症例が海外で報告されている。インスリン依存状態の場合にはインスリンを継続すべきでGLP‐1受容体作動薬への切り替えは行ってはいけません」(富澤院長)

富澤 磨須美院長(とみざわ ますみ)
北海道大学医学部卒。北大病院第2内科入局後、学位取得。北辰病院、札幌社会保険総合病院等を経て、94年に開業。日本内科学会認定医、日本糖尿病学会専門医等。